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全ては貴方のために ページ28

ジャックハートは部屋に入るなり女王のベットに腰掛けた。

その間Aは気にもとめず新しい服に着替えようとしていた。

「女王様はお優しい。」

そんな事を呟いたジャックハートにAは顔を歪ませ聞き返した。

「突然、何だ」

「いえ、以前の女王なら首を跳ねてもおかしくない問題が起きても貴方は一切トランプ達を切ろうとはしない。
それは貴方がまだ『トランプ』だった頃からくる同情が有るから」

ジャックハートはニッコリと笑った。
薄気味悪い、Aは率直にそう思った。

「嗚呼でも、僕は優しい貴方も好きですよ?
それに僕は貴方の事が好きですから。



首がちょんぎられるくらいには」

その時、Aはベットの上に乗りジャックハートを押し倒した。
そして彼の首を手で押さえ込みながら話し始めた。

「私は優しくなんかない。ただ以前の女王とは違い少し冷めているだけだ。
それにお前の首もいつでも切り落とすことが出来る。只今は…

少し独りで居るのには退屈だと思っただけだ」

そう言って先程まで力を入れていた手を緩めた。

そしてベットに腰掛けるとジャックハートがAの前で膝まづいていた。

「嗚呼…やっぱり貴方は面白い。それにとても綺麗だ」

「だからなんだ。何が言いたい」

すると彼はニヤリと笑うとAの足にキスをした。

「僕は貴方に誓います。


この身全ては貴方のために使うことを誓います」

「それはいつまでなのだろうか?」

Aは意地悪そうに聞いた

「貴方が僕に興味がなくなった時まで、です」


そう言ってもう一度キスするジャックハート。




あの日のハロウィンから、大きくそれた運命。
この先何があろうとも、彼と彼女が離れる事はまず無いだろう。
それが主従によるものか、はたまた愛からくるものなのかは誰にも分からないだろう。







【完】

あとがき→←新しい日常



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MM - 続きが楽しみです! (2016年1月5日 16時) (レス) id: 694d47d3ce (このIDを非表示/違反報告)
アラナ - 話が凄く面白く、長編小説を読んでいるような満足感が1話1話にあって楽しいです。応援しております。 (2015年12月23日 16時) (レス) id: 8e50e677e7 (このIDを非表示/違反報告)
みほ - きゃー//ジャック格好よすぎです!続きが気になる木です!← (2015年12月12日 0時) (レス) id: 1c82bb1eb5 (このIDを非表示/違反報告)
カトレア - 話の続きとっても気になります! この作品はとても面白いです♪更新頑張ってください! (2015年12月10日 7時) (レス) id: 14baab2ba3 (このIDを非表示/違反報告)
ココナ - ジャックハート様大好きなのでとても楽しみです!続きも頑張ってください(^O^☆♪ (2015年10月29日 21時) (レス) id: f3f3cd5972 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:中原仁 | 作成日時:2015年10月18日 18時

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