屋上にて ページ14
楽しい事をしている時は時の流れを早く感じるのに対して、どうでもいいことや嫌いな事をしている時は時の流れを遅く感じる。
今のAはまさにその状態であった。
彼女もヴィランズであるためそれなりの美貌を持っているため話しかけられたりはする。
しかしその誘い方があまりにもありきたりなもので内心ため息をついていた。
Aは我慢がとうとう限界に達し次々に話しかけてくる人を置いていき1人屋上へと向かった。
「…人に酔う、とはこのような事を言うのだな。」
１人ボソッと呟く。
夜風が肌をなでる。
手に持つシャンパングラスに少し力がこもった。
タワーオブテラーの屋上から見える景色はなかなか最高のものであった。
「ならパーティーなんか来るんじゃねーよ」
すると突然その声に答えるように男の声が聞こえた。
横を向けば一人の男性が空を見上げていた。
「そういう貴方もなんでこんな所にいるんですか」
男の方は見ず吐き捨てるように返事をするA
「俺は来たくてきたんじゃねーんだよ。」
「なら、帰ればいいじゃないですか」
「それができねーからココにいんだろうがよ」
気がつけば白熱した言い争いになっていた。
Aが男に「早く帰ればいい」と促しても男は「それが出来ない」と答えるばかりでそのはっきりしない答え方に苛立ちを覚えていた。
「帰りたくても帰れないなんて、貴方何者なんですか」
Aは鼻で笑った。
グラスを傾け、残るシャンパンを飲み干そうとした時。
チッ、という舌打ちの音が響く。
それと同時にAは強く何かに引っ張られた。
目いっぱいに広がる男の顔。
先程までは夜の闇によってあまりハッキリとは見えなかったが、その男はなかなかの美貌を持っていた。
…まぁヴィランズなら当然の事だが。
そして何より腰に回る大きな触手。
それを見た時、Aは悟った。
コイツも手下の一人＿＿＿＿
エイトフットのジョーではないかと。
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MM - 続きが楽しみです！ (2016年1月5日 16時) (
レス) id: 694d47d3ce (このIDを非表示/違反報告)
アラナ - 話が凄く面白く、長編小説を読んでいるような満足感が１話１話にあって楽しいです。応援しております。 (2015年12月23日 16時) (レス) id: 8e50e677e7 (このIDを非表示/違反報告)
みほ - きゃー//ジャック格好よすぎです！続きが気になる木です！← (2015年12月12日 0時) (レス) id: 1c82bb1eb5 (このIDを非表示/違反報告)
カトレア - 話の続きとっても気になります！ この作品はとても面白いです♪更新頑張ってください！ (2015年12月10日 7時) (レス) id: 14baab2ba3 (このIDを非表示/違反報告)
ココナ - ジャックハート様大好きなのでとても楽しみです！続きも頑張ってください（＾Ｏ＾☆♪ (2015年10月29日 21時) (レス) id: f3f3cd5972 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：中原仁 | 作成日時：2015年10月18日 18時
