タワーオブテラーの最上階 ページ12
気がつくと閉園間際の時間になっていて、赤倉はパーティーに参加するから!と陽気にタワーオブテラーへと向かっていった為今はA1人で行動していた。
暗くなり、静かな音楽と水の流れる音が聞こえる。
周りには人一人見当たらない。
私もそろそろ帰ろう。そう思った時だった。
「アレ?君、もう閉園時間だけど」
突然声をかけられた。
Aは途端に面倒くさくなりそうな匂いがした為、あえて振り向かず返事をする事にした。
「もうそんな時間だったんですか?すみません気が付かなくて」
申し訳なさそうな声色を出す。
どうやら本当にヴィランズ達だけの時間が始まるようだ。
Aは急いで立ち去ろうとした時、突然手首を掴まれた。
「あ、ゴメン!もしかしてタワーオブテラーの場所わかんなかった?」
「え?」
「だって君…ヴィランズでしょ?」
ソイツはこっちこっちと、Aの腕を引く。
気がつけばAはタワーオブテラーのエレベーターに乗せられていた。
ゴォーーと奇妙な音を立てて動くエレベーターに運ばれながらタワーオブテラーの最上階にAは来てしまっていた。
そこには普段絶対に無いだろう、という空間が作り出されており、
目の前には何やら怪しげな音楽などが漏れてくる大きな扉があった。
もうここまで来てしまったのなら楽しんでから帰ろう。Aは呆れ果ててしまった。
けれどパーティーなのに私服でいては流石に浮くな…そう考えたAは試しに魔法を使ってみた。
するとAの服は黒いシャツ黒いパンツ姿だったのが、黒と赤を使ったシンプルなドレス姿になっていた。
流石にこのままではまずい。
と思い、頭には黒くて薄い布を被ることにしたが、どうしても鎖骨の刺青だけは隠れなかった。
Aは扉の前で深呼吸をした。
大丈夫だ、少し覗いて帰るだけ。
そう自分に言い聞かせて、扉を開けた。
中では怪しげな音楽が絶え間なく流れ、たくさんのヴィランズ達が歌ったり踊ったり食べたり喚いたりとそれぞれ楽しんでいる様子だった。
Aは赤色の液体が入ったシャンパングラスを持つと壁の方へと履けていった。
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MM - 続きが楽しみです! (2016年1月5日 16時) (レス) id: 694d47d3ce (このIDを非表示/違反報告)
アラナ - 話が凄く面白く、長編小説を読んでいるような満足感が1話1話にあって楽しいです。応援しております。 (2015年12月23日 16時) (レス) id: 8e50e677e7 (このIDを非表示/違反報告)
みほ - きゃー//ジャック格好よすぎです!続きが気になる木です!← (2015年12月12日 0時) (レス) id: 1c82bb1eb5 (このIDを非表示/違反報告)
カトレア - 話の続きとっても気になります! この作品はとても面白いです♪更新頑張ってください! (2015年12月10日 7時) (レス) id: 14baab2ba3 (このIDを非表示/違反報告)
ココナ - ジャックハート様大好きなのでとても楽しみです!続きも頑張ってください(^O^☆♪ (2015年10月29日 21時) (レス) id: f3f3cd5972 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:中原仁 | 作成日時:2015年10月18日 18時