入学 ページ3
爽やかな風が吹いていた。
その日ランドールは今日入学したばかりの学校「モンスターズ・ユニバーシティ」の敷地内を荷物も下ろさずに歩き回っていた。
膨大な敷地に生い茂る草木、そこでくつろいだり、友人と遊んだりしている学生達が姿はまさにパンフレットで見た通りだった。
ランドールはその光景を目に焼き付けるようにじっと見ていた。
____今日から俺はここの生徒なんだ。
改めて実感したその時、頭に鋭い痛みが走った。
「うわっ」
思わず声を上げてびっくりしてしまう。
あぁ、また透明になってしまった。これじゃあ「怖がらせ学部」で馬鹿にされても何とも言えない。
ため息をつきながら床を見ると自分の頭に落ちたのだろう木の実がそこにはあった。
こんなもので驚くなんて…ランドールは木の実を拾い上げると服でゴシゴシと拭いポケットの中にしまった。
荷物を再び持つと彼は寮へと足を勧めた。
「俺達、絶対親友になれるよ!!」
そう言って握手をすればマイクはニッコリと笑った。
彼はランドールと同室のマイク・ワゾウスキ。小柄で愛らしい容姿だがランドールと同じ「怖がらせ学部」だと言う。
2人は部屋に戻り荷解き始めた。
しばらくしてやっと荷解きを終えると2人の部屋の窓がコンコンと音を立てた。
不思議に思いランドールが窓を開けると、黒い物が部屋の中に飛び入ってきた。
「うわわわわわ!!」
「何だよ、鳥か!!?」
何が入ってきたのかと驚いて顔を上げると、
そこには、
この世のものとは思えないほど美しい男がたっていた。
「初めまして、マイク、ランドール」
男はニッコリと笑うと背中に広がっていた羽を仕舞いだした。
ランドールとマイクは突然のことにポカーンと口を開けているだけだった。
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リャクラン - とっても面白いです!更新楽しみにしています!! (2017年8月28日 15時) (レス) id: 356b913ab5 (このIDを非表示/違反報告)
村人A - こんな素晴らしい作品滅多にお目にかかることなんて出来ないぞ (2016年7月29日 11時) (レス) id: f650519092 (このIDを非表示/違反報告)
中原仁(プロフ) - ヤヌアールさん» コメントありがとうございます!更新待っていただけるなんてありがたいです!!これからも頑張っていくので応援していただけるとありがたいです!! (2016年4月3日 0時) (レス) id: 74aca58ec6 (このIDを非表示/違反報告)
中原仁(プロフ) - なつメガネさん» コメントありがとうございます!そう言ってもらえるとは…嬉しすぎて涙が( 笑 )これからの物語の展開もぜひ楽しみにしていてくださいね! (2016年4月3日 0時) (レス) id: 74aca58ec6 (このIDを非表示/違反報告)
中原仁(プロフ) - 小鳥遊(´¶`さん» コメントありがとうございます!!応援していただけるととてもありがたいです!!これからも頑張っていくので応援、よろしくお願いしますね! (2016年4月3日 0時) (レス) id: 74aca58ec6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まめかす。 | 作成日時:2016年3月13日 0時