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SH「泣かないで、、、」
いつの間にか流れてた涙を拭って、頬を撫でてくれる。
どうしようもなく切ない。
「ヒョン、、、」
SH「おいで」
泣き止まない僕の身体の向きを変えて、真正面から抱き締めてくれる。
SH「僕はここにいる。お爺ちゃんもここにいる。ほら」
首にかけられていたチェーンを辿る。
細かい銀細工とアンティークデザインのロケットペンダント。
中にはモノクロ写真のスヒョニヒョン。
反対側にはカラー写真のスヒョニヒョン。
どちらも軍服みたいのを着てる。
SH「こっちはお爺ちゃん」
「え」
そっくり過ぎて分からなかったけど、確かに言われてみれば違うかも。
スヒョニヒョンより彫深で鼻が高く、目は光を放っている。
きっとカラーにしたら澄んだ青をしてるだろう。
SH「軍にいた時の写真だって。こっちは僕。いつかの雑誌に載ったやつ。お婆ちゃんが丁寧にスクラップしてたんだ。お爺ちゃんはそれをずっと見返してたって」
ペンダントを見つめるスヒョニヒョンの目は今にも消えちゃいそうな弱い光を放つ。
かと思えば反射した雫がキラキラと輝く。
たまらず抱き締める。
ここにいるのを確かめる様に強く。
心の穴は埋められないけど強く。
SH「テヒョナ、、、」
僕の首元に綺麗な顔を埋める弱々しい姿。
喉の奥を締めて、静かにすすり泣くのは昔から変わってない。
中々見せてくれない泣き顔にちょっと嬉しいなんて思ってしまう僕はきっと悪い子かも。
「スヒョニヒョン!デートしよう!たくさん泣いた分、たくさん笑おうよ。ね?デート!」
座り込んでた腰を浮かせて、スヒョニヒョンの腕を引っ張りあげる。
「さささ、これ着て。こっちも着けて」
涙の跡を撫でて、お揃いの洋服と小物を渡す。
「ごめんねター。今日はお留守番」
ドアの隙間から覗く二つの目は、知らないふりをしておく。
SH「ありがとう」
「イヒ」
目元は赤いけどようやく笑ってくれて、僕は嬉しい。
自然と手を取られて、玄関のドアを開けて先を行かせてくれる。
SH「どこ行きたい?」
いつもの英国紳士なヒョンが隣を歩く。
僕はそんなヒョンとなら。
「どこへでも!」
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ひなた(プロフ) - ソランさん» 分かりました待ってます!! (2022年2月25日 17時) (レス) @page41 id: 2ebb51e7fe (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - ひなたさん» ありがとうございますー!ちょっと先になっちゃいます🙇♀️ (2022年2月25日 10時) (レス) id: fc42fd02ea (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - 稲荷さん» ギャップって、いいですよねぇ、、、。リクエスト頂いた時に、「あ、いい、めっちゃいい」ってなりました笑こちらこそリクエストありがとうございました!!! (2022年2月25日 10時) (レス) id: fc42fd02ea (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - 裏切り面白かったです!!私がリクエストしたやつも楽しみに待ってます!! (2022年2月25日 5時) (レス) id: 2ebb51e7fe (このIDを非表示/違反報告)
稲荷 - ソランさん» ありがとうございます!荒ぶる紳士が不謹慎ながら好きすぎます!本当にありがとうございます! (2022年2月23日 15時) (レス) @page36 id: 7c4d2f3689 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ソラン | 作成日時:2022年1月19日 9時