佐久間くん (ページ44)

今日:6 hit、昨日:5 hit、合計:130,049 hit

. ページ44

.

ご飯を食べ終えて、大ちゃんが買ってきてくれたケーキを冷蔵庫から持ってくる

箱を開けるとカットケーキが何種類も入ってどれも美味しそうで困る

「わあ、大ちゃんどれ食べる？」
「んふふ、目キラッキラじゃん(笑)」
「だって全部美味しそうだもん！」
「Aから好きなの選んでいいよ」
「ええ、でも買ってきてくれたの大ちゃんだよ」
「いいのいいの、先選んでいいよ」
「ほんとに？いいの？」

「もちろん」と言ってくれた大ちゃんのお言葉に甘えて先にケーキを選ばせてもらうことにする
本当にどれも美味しそうで悩む
こんなことならもっとご飯少なくしとけばよかったかな

「すっげえ悩んでる(笑)」
「だって、！」
「そんだけ悩んでくれるとサクマさんも買ってきた甲斐がありますわ」
「ふふ、大ちゃんありがとう」

決めた…！いちごタルトにしよう……！

「いちごタルトにした？」
「え？」
「違う？」
「あってる、え、」
「ふふ、なんでわかったの？って顔してる」

まだ大ちゃんに言ってないのに、と思いながら
コクコクと頷けば

「サクマさんはAのことならなんでもお見通しなんですぅ」

と言って笑った

「やだ大ちゃん」
「なぁんでそんなこというの、そんなこというAにはチューしちゃうぞ」

手を添えられたかと思うとスっと唇が合わさって、離れたかと思うと大ちゃんが笑ってかっこよくてギュンってなった
何も言えなくなる私を横目に大ちゃんは何食わぬ顔でケーキを選んでいる

「サクマさんはどれにしよっかなー」
「大ちゃんずるい、」
「ふふっ、なんとでも言いなさい」

かっこよくてだいすきで悔しい
だけど、ケーキを買ってきてくれているから許す

「サクマさんも決めた！これにする！」
「あ！」
「迷ってたっしょ？ショートケーキ」
「すごい大ちゃん、なんで分かるの？」
「Aの顔みてたらすぐわかるよ」
「くやしい」
「半分こしよ、そしたら両方食べれるっしょ？」

得意げに笑った大ちゃんは「食べよ食べよ」と
テキパキと動いて残りのケーキを冷蔵庫にしまいフォークを持ってきてくれる

「ありがとう、いただきます」
「いただきます…どう？んまい？」
「おいしい！」
「よかったあ」

その後もふたりでケーキを半分こして食べ終えて
仲良く並んでキッチンで洗い物をした

「お風呂大ちゃんから入ってきていいよ」
「んにゃ、いいの？」
「もちろん」
「んじゃ、お風呂行ってくる」
「はーい」