*secret recipe*６ (ページ24)

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secret Christmas1 ページ24

『しばらく忙しくなるのでその前に会えますか？』

ってやつと。

『誕生日をお祝いしたい』

ってやつくらいだと思う。
Aから今まで言われた『～たい』って言葉は。

しかも『～ない』っていう否定的な言葉も聞いたことがない。

要するにAはよく出来た彼女なんだと思う。

だから。
俺の部屋にいるときにかかってきた電話の相手に向かって

A 『・・・え？笑そうだね。・・・クリスマスシーズンのニューヨークに一緒に行きたいなぁ。』

って弾んだ声で言ったのは本当に無意識、なんだと思う。

きっと電話の相手はやりとりからするにさやかちゃんだし。

・・・本当に行きたいんだろうな。
ってか、一緒に、の相手は俺、だよな？

残念ながら今年も大きな仕事を頂いたので一緒には行けないけども。

いや。

きっとこの仕事を頂かなくても行けないんだ。

なんだ。

『～ない』事、やっぱりあるんじゃん。

なんて思いながらAに近づくとAもそれに気付いたみたいで話を終わらせて電話を切った。

翔『電話、さやかちゃんから？』

A 『うん。いつアメリカに来るのか、って。』

翔『あ～、そういやぁ最近海外出張してないもんな？』

A 『え？・・・あ、うん。』

そんな話を軽くして早々にAを包んでベッドに入ったんだけど。

まさか。

あんな事になるなんて思わなかった。