*secret recipe*６ (ページ17)

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birthday recipe*４ページ17

林『いや、最初はチームが落ち着いたからかと思ってたんすけど、最近は特にですけど、早く帰る日ができましたよね？』

井上『で？で？』

林『でも一番はそのピアスです！』

A 『ピアス？』

ここでようやくAの声が聞こえて。

林『はい！両耳にサクラのピアスを付けてるのに左の2つ目のピアスは黒いです。・・・オニキスだから彼氏がサクラのピアスをプレゼントしたけどもう一個開いてる、ってなって自分のを付けたのかな、って。』

翔『マジかよ・・・』

大野『あ、正解なの？笑』

ハヤシめ。
ズバリ、当てやがった。笑

林『どーっすか？』

ってあっちでも言われてて。

俺もドキドキしながら返事を待ってると。

A 『あー。・・・それｈ』

『失礼いたします。お客様、タクシーが参りました。』

林『えー！Aマネ～!!』

A 『さ、運転手さんを待たせないように行こっか？笑』

さすがA。
ハヤシと井上さんがブーブー言ってるけど、なだめながら部屋を出ていった。

大野『・・・否定も肯定もしなかったね。笑』

そう。

俺的にはそれが結構嬉しくて。

前に『自分でそういうことは話題にしない』って言ってたからてっきり完全否定するのかと思ってた。

大野『成長したなぁ・・・』

って言いながらお茶を啜る姿は本当の兄貴に見えた。

次の日にAにメールして。

ソチに向かう前日にAがウチに泊まりに来ることになった。

で。

翔『リベンジ誕生日？』

A 『はい。今さらで申し訳ないんですけど・・・』

ってとこに戻って。

A 『ソチから戻ってきてからにした方がいいですね？』

後に風呂に入った俺が髪を拭きながら出てくるとビールを出しながらAはこう言って。

翔『まぁ、その方が時間合わせやすいかな。』

少し距離を空けて座ったA。

乾いた髪を軽くまとめてて。
その髪の隙間からあのピアスがチラリ、と見えて。

ふっ、って笑ったら。

A 『ん？』

翔『いや、相変わらず付けてくれてんだな、って。笑』

そう言って耳を触ると。

Aはくすぐったそうに、でも甘えるように顔を俺の手に預けてくれて。

そうしたらさっきまであった距離はもうなくて。

これが幸せ、か。

なんてらしくないことを思った。