*secret recipe*６ (ページ2)

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236拗ねる助手席　　ＹＯＵページ2

翔『俺、さ。・・・ってか俺と付き合うと普通には出来ないこと多いでしょ？』

突然そんなこと言われて。

A 『え？・・・そうですか？』

って答えたら。

翔『そう思ったこと、ない？』

って聞き返されて。

今までのことを振り返ってみるけど。

A 『・・・特に何も思わないですけど？』

翔『フフ。笑・・・そっか。確かに今までアメリカにいたからなぁ。笑』

A 『はい。・・・でもアメリカで食事もしたし、朝日も見に行きましたよね？』

翔『あ～、そうだった、そうだった！あん時は運転できなくてホント、悔しかったんだよな。笑』

A 『助手席で拗ねてましたもんね。笑』

翔『そりゃ、拗ねるだろ。・・・彼女との初デートだろ？』

A 『・・・え？』

そう言って翔くんを見ると。

私を見て優しく笑ってて。

翔『・・・でも、少なくとも日本では洋平くんと並んでたようには歩けない。』

って寂しそうに言った。

A 『翔、くん？』

翔『ん？・・・今度は俺の番ね。』

そう言って丸いダイニングテーブルにマグカップをコトリ、と置いた。

翔『洋平くんと歩いてるの見たとき、「俺はこんなこと出来ない」ってまず思ったんだよね。・・・それがなんだか後ろめたくてさ。で、「何で俺と出来ないことやってんだ！」ってなってね。月曜日のこと、中々返事が出来なかった。』

A 『・・・うん。』

翔『で。気持ちがまとまんなくてさ、そんなときにお世話になってた人と飲みに行った帰りにまりに会ってさ。』

翔『あの電話を聞いてなんとなくわかったかもしれないけど、まりの彼氏、俺と同じマンションなんだって。』

A 『え・・・ここ？』

翔『あ～、そうそう、ここ。笑・・・で、ちょっと派手にやりあって家に帰る術をなくしたみたいだったから電話を貸したところにAちゃんが登場した、ってワケ。』

後はわかるよね、って言った翔くんの顔はあの新商品の打ち合わせのときと同じ顔で。

A 『うん。』

って答えることしか出来なかった。