*secret recipe*６ (ページ1)

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235フーフー　　ＳＨＯページ1

翔『・・・ん。コーヒーだけど大丈夫？』

A 『あ、はい。・・・ありがとう。』

そう言って両手で受け取ったコーヒーをフーフーして飲み始めるAちゃん。

まさかエレベーターで考え事をしてるときに下から顔をのぞかせて来るなんて思わなかったから。

つい、そっけなくしちゃって。

で。

そのときにフワってしたAちゃんの甘い香りに気持ちが全部持ってかれそうになって。

思わず「限界」ってつぶやいたら。

どうやらそれがバッチリ聞こえていたようで。

別れ話でもされんじゃないか、ってくらい戸惑ってるAちゃんの顔。

誰がそんなこと思うか、っつーの！

なんて１人で考えながらどこから話を始めようか考えてた。

ら。

A 『・・・私が洋平くんと歩いてるところを見たんですよね？』

ってAちゃんが話を始めて。

で。

顔を見ると。

さっきまでの戸惑ってる顔はどっかに行って、真剣な顔。

だから俺も体をAちゃんのほうに向けて。

翔『うん。見たよ。・・・まずはAちゃんから話す？』

A 『・・・うん。』

そう言って。

カギを受け取る時に洋平くんからポテトサラダの作り方を教えてほしい、って頼まれたこと。
で、
器具がそろってるから自分の家でやることになったこと。
俺と出くわすとまずいから俺を家に呼ばなかったこと。

ってとこまで一気にしゃべって。

A 『・・・だけど、やっぱり日本にいるんだから少しだけでも顔を見たくてハロウィンイベントの試作用の料理をお重に詰めて持っていったら・・・』

翔『・・・まりに会った、って事か。』

なんだ、やっぱりAちゃんは理由があって会えなかっただけなんじゃん。

ってなって。

だとすると。

翔『説明不足は俺、だな。笑』

ってなった。