泣き別れ【海風 琥珀】 ページ10
琥珀side
「琥珀にぃ!! お手紙だよ」
「手紙……ありがとな、
俺に手紙なんて珍しい
政府……政府!?
しかも寮かよ
「琥珀にぃは行くの?」
「行こかな」
「行くんだね! 頑張って!」
「ありがとな」
色々と準備をしてっと
あ、その前に親に伝えんと
「父さん、母さん」
「どうしたの?」
「どうしたんだ?」
「なんか政府から手紙が来て、寮に行く」
「あら、頑張ってね」
よし、準備に戻ろう
ヘアピン絶対いるから
「琥珀にぃ」
「ん? 拓海どうした?」
「僕も手伝う!」
「じゃあ、一緒にやろか」
拓海と一緒に準備をした
案外早く準備ができた
「琥珀〜、車出すから行くぞー!」
「ちょっと待って〜」
最後にちゃんと確認して
よし、大丈夫
「じゃあ、母さん、拓海行ってくる」
「行ってらっしゃい。頑張るのよ」
「バイバイ、琥珀にぃ」
「うん、バイバイって拓海泣いてんじゃん」
「だって、琥珀にぃと会えなくなるんでしょ?」
「そうだな」
いつ帰ってこれるのかわからない
長いか短いかもわからない
でも……
「ほれ、拓海。こっちおいで」
両手を広げて言った
拓海は走って来た
「お別れのギューするから、泣かないの」
「うん、わかった」
ギューして、泣き止んだ
「じゃあ行くぞ」
父さんが言って、車に乗った
車の中にいるけど、不安と緊張がすごい
それから、高校についた
「父さんありがとう。バイバイ」
「琥珀頑張れよ」
「……おう!」
俺は父さんに笑顔で言った
それから父さんは車に乗り、帰っていった
思ったけど、この高校でかいな
不安でいっぱいな感情を抱えながら、高校へ歩いた
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