理由 ページ5
碧side
ゴンとミリアとキルアは前の方に行ったようだ。いつの間にか姿が見えなくなっていた。
今は階段をのぼっている。
私の隣には上着を脱いだクラピカと･･･上半身裸のレオリオ。
此奴には恥を感じる部位がないのか･･･？
私が心底呆れていると、突然クラピカが喋り始めた。
ク「レオリオ。」
レ「なんだぁ！」
ク「本当にハンターになるのは金のためか？」
レ「！？」
･･･レオリオは金のためにハンターになりたいのか？
ク「お前は確かに軽薄で頭も悪い。」
言い過ぎだろう。･･･否定はしないが。
ク「だが決して底が浅いとは思わない。」
クラピカはレオリオの目を見て言った。
･･･良い仲間を持っているな。
ク「緋の目･･･」
ﾄﾞｸﾝｯ
碧「！？」
緋の目･･･！？
ク「･･･に比べれば私の誇りなど小さなものだ。」
放心状態だった私はクラピカの話が耳に入ってこなかった。
ク「碧は何故ハンター試験を受けたのだ？」
･･･私も話さないと行けないのか。
碧「私は巫女だ。 巫女とは人間に危害を加える魔獣や妖怪と呼ばれる邪なもの達を倒したり、
この世に邪気が出た時 祓い清めたり浄化したりする者のことだ。
巫女は生まれながら不思議な能力を持っている。」
私はため息を吐いた。
碧「中でも私は半妖だった。」
レ・ク「「？」」
碧「母は巫女。 父は雪狐と言われる妖怪だったそうだ。
母は病死、父は行方不明。」
私は続けた。
碧「私は人間でもない、妖怪でもない。
そんな得体の知れない者だったからだろう･･･
村の馬鹿共が幼い私をいじめ出した。」
唇を無意識に噛み締めた。
血の味が口内に広がる。
碧「あの日は確か地下室に閉じ込められた。突然外が騒がしくなったんだ。なんとか外に出た時には周りは火の海だった。」
階段の出口が見えてきた。
碧「私がハンターを目指す理由はその出来事に関係している。
･･･済まない、余計事まで話してしまった。」
ク「いや、大丈夫だ。
･･･辛かったのだな。もう大丈夫だ。」
碧「っ！」
レ「俺達はお前の味方だぜ！」
碧「ありがとう･･･。」
自然と、頬が緩んだ。
私は確かにこの時少しだけ黒い鎖から解き放たれたのかもしれない。
だが私は知らなかった。
この時私達を見ている者がいるなんて
？「何でここにいるのよ･･･あの化け物！！」
続く (更新停止中)
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作者名：カップケーキ | 作成日時：2018年10月11日 19時
