動物 ページ30
ぎょっ。漫画で言うならそんな効果音。
勢いよく半身を起こして、大きく後ずさる。
小さめの白いベッドがスプリングを立てた。
ぴくりと動いた長いひげと大きな黒目に突き出した鼻。
重力に従って垂れた大きな耳。
種類で言うならそう、『ロップイヤー』だ。
それもとてつもなく大きな。
そして人間のような。
「目が覚めましたか」
笑ってそう言った"それ"にびくりと肩を揺らした。
うさぎが、言葉を、話した。
"それ"の肩越しに向こうを見るとパソコンのような物と、カルテのような物が見えた。
"それ"に目を戻すと白衣を着て、首からは聴診器をぶら下げている。
まるで人間じゃないか。
動揺で声が出ないでいると、"それ"が鏡を寄越してきた。
そこから覗いたのは確かに自分なのだが、人間とはかけ離れた獣。
「実験成功」遠くなる意識の片端でそう呟いたのが聞こえた。
─動物─END
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八重(プロフ) - カシオペアさん» ありがとうございます!!まさかこっちまで読んで頂けるとは……その上コメントまで……本当に感謝します(*/□\*)上手なんて、恐縮です……(でも嬉しい)頑張ります!ありがとうございます!本当に!!! (2017年7月3日 21時) (レス) id: e19e44ac0b (このIDを非表示/違反報告)
カシオペア - ヒロアカの方を読んだので、こちらものぞいてみましたが本当に文を書くのが上手なんですね。一つ一つが短くて読みやすいです。更新、頑張ってください! (2017年7月3日 20時) (レス) id: 972c361b83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:八重 | 作成日時:2017年4月24日 2時