1/12 D.O. ページ35
グルルル…
玄関先で、小さく唸る相手と睨み合う。
『ほら、良い子だから、ね？
お散歩行こう？』
リードをちらつかせても見てくれない。
警戒心たっぷりに私を睨む。
私はペットを飼ったことがないから
犬の扱いが、実はよくわからない。
そういう不安もわかってしまうのか…
《アンタの言うことなんか聞かないわ！》
なんて思ってるんじゃないかな〜…
そういう、何でもお見通し！な所も
飼い主に似ちゃうのかな…
私が近づくと、彼女達は後ずさる。
さっきからその繰り返し。
『ちょっと〜助けてよギョンス…』
深いため息と共に出てしまった弱音は
部屋に戻って行く彼女達には届いただろうか。
ギョンスの可愛い子供達は、
私にはかなりの強敵のようです。
何故こんなことになったかと言うと。
週末に急な泊まりの出張が入ったから、と
ワンコのお世話を頼まれたのです。
出来ることは準備しておく、って言うし
ギョンスと一緒に散歩したことだってある。
だから、二つ返事で引き受けた。
それに、ギョンスのことだから
出来ることは〜なんて言いながらも
完璧に準備してくれるだろうなって。
その考えが甘かった。
いや、確かに準備はちゃんとされている。
問題は、そこではなかったんだ。
明日は土曜日だし、
泊まっていいよと言われていたから
会社にお泊まりセットを持って行ってて
帰りにそのままギョンスの家に向かったの。
預かった合鍵をカバンから出して
じいっと見てしまう。
ギョンスの合鍵…ふふふふふ。
やだ、怪しい人だと思われちゃう。
ペチペチと頬を叩きながらドアを開けた。
薄暗い室内から、二つの足音が近づいてきた。
『モンムル〜、フチュ〜！』
…あれ？
玄関にしゃがみ込んで手を伸ばす私と
2匹の間にはだいぶ距離がある。
届かない…
一歩近づくと、一歩引かれる。
えーと、押してもダメなら引いてみる？
私が一歩下がっても、彼女達は動かなくて
結局さらに距離が出来た。
手強い…
家に着いたらまず散歩、って言われたのに
家を出るどころか、
リードすらつけられていない。
そんな時は！
カトクに送られてきたお散歩誘導の技を！
『ほーら！ボールだよ！お外で遊ぼ！』
鈴の入ったボールを鳴らすと
2匹ともこっちを向いた！
ちりりん、と鳴らしながら
ゆっくり、ゆっくり近づいて行った。
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さえこ(プロフ) - さえさん» お褒めの言葉、ありがとうございます(*^^*)嬉しいです〜！！発表出来る時が来たら、またよろしくお願いします！ (2018年4月2日 19時) (
レス) id: 1af2b3abeb (このIDを非表示/違反報告)
さえ(プロフ) - 素敵な作品ありがとうございました(^^)また新しいお話気長に待ってますo(^o^)o (2018年4月2日 0時) (レス) id: 74d5d29218 (このIDを非表示/違反報告)
さえこ(プロフ) - ドリーさん» コメントありがとうございます〜！そうですね、体に気をつけてえくそとしての活動をして欲しいなって思ってます(*^^*)また読みに来てもらえるように頑張ります！ (2017年10月8日 1時) (レス) id: 1af2b3abeb (このIDを非表示/違反報告)
ドリー(プロフ) - さえこさんこんばんは＆はじめまして！今日はレイしゃんのセンイルですね！私は彼のふわふわとしたトークが好きです！レイしゃん自身も体に気を付けて欲しいですね！素敵な作品ありがとうございます！ (2017年10月7日 19時) (レス) id: 5e3261a1cb (このIDを非表示/違反報告)
さえこ(プロフ) - あやさん» こんばんは(*^^*)コメントありがとうございます！素敵だなんて言ってもらえて嬉しいです〜！またアップした際には読んでいただけると嬉しいです♪♪ (2017年9月26日 21時) (レス) id: 1af2b3abeb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さえこ | 作成日時：2017年4月12日 0時
