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CY「Aさーん」
傘を開く手を止めて、顔を上げると
隣の店の軒先で雨宿りしてる
フードをかぶったチャニョルくん。
『ちょっと〜、濡れてるよ！
傘無いの？店にあるやつ貸そうか？』
慌てて傘を開いて、
チャニョルくんが入るように高く上げる。
CY「ううん、車だから大丈夫！
でも、ちょっと離れてるから、
Aさん…車まで入れてくれない？」
『え？使ってない傘、いっぱいあるから
持って帰っていいよ？あげるよ！』
CY「や！俺も家にいっぱいあるの！
持たずに出掛けて、降られて買って、でさ。
増やしたくないから大丈夫！
すぐ、すぐそこだから！お願いします！」
パン！と手を合わせられる。
勢いに押されていいよ、と言ったものの…
歩き出してから我に返る。
これって相合い傘じゃない…
チャニョルくんが持ってくれて
濡れちゃうからとグッと引き寄せられて
平常心…でいられるワケがない。
肩から心臓の音って伝わらないよね？
バクバクしてるの、気付かれないよね？
ほんの数分だけど、何にも覚えてない。
世間話はしていた(はずだ)けど、
自分史上最高記録の至近距離すぎて
記憶なんてありません。
CY「着いた！ありがとAさん。
お礼に駅まで送るから乗って？」
『は、え？いや、すぐそこだから…』
大丈夫、と言いたい私と
助手席のドアを開け、グイグイ押してくる
チャニョルくんの攻防戦は
力で敵うはずがなく。
抵抗虚しく押し込まれ
さらにはシートベルトまでつけられた。
『ちょっ…』
CY「駅まで、ね？」
肩を抑えられて、覗き込まれる。
…ねぇ、また記録更新だよ…
『…………』
静かに動き出した車の中から
ただ、窓に打ち付ける雨を見ていた。
雨粒がどんどん後ろに流れていく。
誰もが喜ぶであろう、
【チャニョルくんの助手席】だけど
居心地が良いとは言い難い。
だって、何にも喋らないから。
運転に集中してるのか、
さっきから無言で走ってる。
『あの…適当なとこでいいからね』
沈黙に耐えきれなくなって口を開いた。
早くこの空間から抜け出したい。
CY「あー…ちょっとドライブ行きません？」
『え？』
突然の言葉にびっくりして隣を見たら
運転する横顔がかっこよくて、
もっとびっくりした。
いつものニコニコ笑顔じゃなくて
スマホとにらめっこの難しい顔じゃなくて
ただ、まっすぐ前を見ている顔。
横顔をまじまじと見るのは初めてだ。
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さえこ(プロフ) - さえさん» お褒めの言葉、ありがとうございます(*^^*)嬉しいです〜！！発表出来る時が来たら、またよろしくお願いします！ (2018年4月2日 19時) (
レス) id: 1af2b3abeb (このIDを非表示/違反報告)
さえ(プロフ) - 素敵な作品ありがとうございました(^^)また新しいお話気長に待ってますo(^o^)o (2018年4月2日 0時) (レス) id: 74d5d29218 (このIDを非表示/違反報告)
さえこ(プロフ) - ドリーさん» コメントありがとうございます〜！そうですね、体に気をつけてえくそとしての活動をして欲しいなって思ってます(*^^*)また読みに来てもらえるように頑張ります！ (2017年10月8日 1時) (レス) id: 1af2b3abeb (このIDを非表示/違反報告)
ドリー(プロフ) - さえこさんこんばんは＆はじめまして！今日はレイしゃんのセンイルですね！私は彼のふわふわとしたトークが好きです！レイしゃん自身も体に気を付けて欲しいですね！素敵な作品ありがとうございます！ (2017年10月7日 19時) (レス) id: 5e3261a1cb (このIDを非表示/違反報告)
さえこ(プロフ) - あやさん» こんばんは(*^^*)コメントありがとうございます！素敵だなんて言ってもらえて嬉しいです〜！またアップした際には読んでいただけると嬉しいです♪♪ (2017年9月26日 21時) (レス) id: 1af2b3abeb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さえこ | 作成日時：2017年4月12日 0時
