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そして、その日の夜。
TH「A〜、行くよ〜!」
「ちょっとまって〜!」
JK「え、ヒョンたちどこ行くの?」
JM「同い年の僕を置いてデート」
「なっ、デートじゃない!」
一度宿舎に戻り、服を着替えたり準備をしてから少し休憩しているとあっという間に外は真っ暗になっていた。
テヒョンアの呼びかけに時計を確認すると18時を回っていて、スタスタと玄関の方に歩いて行くテヒョンアの後ろを小走りでついて行くとジミナが変なことを言う。
TH「そんなムキにならなくても…」
「えっ、だって」
JM「分かった、分かったから!ほら行ってらっしゃい!」
「わっ」
TH「押すなよジミナ〜」
玄関の前で靴を履いてから立ち止まっていると、ジミナに背中を押されてテヒョンアに突進してしまう。
ぎゅっと受け止めてくれたテヒョンアの声が頭上から聞こえてくる。
JM「楽しんでね、デート」
「っだからそんなんじゃ、!」
TH「行ってきまーす」
わざとデートという単語を強調するジミナに腹が立って言い返そうとしたけど、テヒョンアに腕を引っ張られてそのまま宿舎を出た。
糸目で笑いながらひらひらと手を振るジミナにあっかんべーをする。
TH「美味しいスンドゥブチゲのお店を見つけたんだ」
「へ〜、私食べたことないかも」
TH「Aって辛いの平気なの?」
「んー、あまり辛すぎると食べられないかも…」
TH「…え!僕も笑」
「え!ほんとに?!笑」
テヒョンアが運転する車。
後部座席に乗る気満々だった私は、駐車場につくと助手席の扉を開けてエスコートしてくれたテヒョンアにあんぐりと開いた口が塞がらなかった。
いやだって、紳士すぎやしませんか?
意外な共通点も見つけて少し嬉しい。
「う、わ〜〜…赤いね」
TH「ふふ、そうだね笑」
お店に着き、注文したスンドゥブチゲ。
用はお豆腐のお鍋なんだけど、とにかく真っ赤。
これ、本当に食べて大丈夫なやつ?
「いただきま〜す…ん!!美味しい!!」
TH「ほんと?辛くない?」
「全然辛くない!卵が入ってるから!」
TH「本当だ、美味しいね」
二人用のテーブル席に案内されて、必然的に向かい合わせで座る。
そんなに人も居ないお店だから、人目を気にせず食事ができた。
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作者名:ヒナ | 作成日時:2021年9月3日 1時