生まれ変われるなら。２【Kn】

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「…で。どういうつもりですかシャークんさん。」



きんとき様は、はぁ、と深い溜息を零し、
シャークん様に言葉を投げる



「どうって、しつこかったから」


「あのねぇ、しつこいってだけであんな言い方して恨みとか反感買ったらどーすんの。
一番困るのなかむなんだからさ、もう少し言動考えてくれないと」


「…………悪い。」



言い方は優しいものの、こんなきんとき様を見るのは初めてで、なんだか新しい一面を知れた気がした

それにちゃんと謝るシャークん様は珍しい気がして
強いのに弱いというか
これもギャップなのか？なんて思ったりした



「……あとさ」


『ｯ、⁉︎』



強く引かれてシャークん様の腕から素早く抜けると
今度はきんとき様が私の腰へ手を回した

ちっか……
それは余りにも一瞬の出来事で、心臓が大きく跳ねる



「Aと婚約は駄目だよ」


「はぇ？なんでだよ」


「Aは俺の専属だから」


「なんだよそれきんときばっか狡いだろ」



俺にもA寄越せよぉ…、なんて少し悔しそうに悲しそうに言うシャークん様と
絶対嫌だと言い切ってしまうきんとき様。

その対比が少し面白おかしくて笑いそうになってしまった


それとは別に
やっぱり私はきんとき様の専属でしかないんだな。
と私は謎に落ち込んでいた

冗談でも、シャークん様のように言ってくれても良いのに、なんて。



「あれぇ？きんときいなくなったと思ったら‼︎」



そう言ってでかい声で近付いてきたのは、きりやん様。
あれからきんとき様を探していたらしい。
きりやん様は私を見れば
ちょうどいいや、と言ってきんとき様に言葉を投げる



「ねーきんとき、Aに」


「だめ。」


「ねぇ"〜‼︎まだ何も言ってないじゃん‼︎」


「A〜A〜」


「しゃけも煩い黙って」


「あ〜？専属だからってAはお前のじゃねぇぞ」


「おぉ〜い何？きんときAのこと独り占めしてんの？やってんなぁ⁉︎」


「はいはい煩いですよー。
酔っ払いさん達静かにして下さいねー」



そんなこんなで
暫く私を取り合うみたいなやり取りがあった

ただ一つ問題があったとするならば
私の心臓が潰れそうだった事。

シャークん様やきりやん様が私に近づこうとする度に
きんとき様が私の腰に回した腕にぎゅ、と力を込めて避けるのだ

その度に私の心臓が煩くて煩くて仕方が無かった。
お陰で冷静な判断も出来ず、ただただきんとき様の腕に従っているしかなかった


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