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どちらにせよ、彼といるのは危険かもしれない。
本能的にそう感じた。
『同じこと、しなくて良いのですか？』
「…うん。ごめんね、出来ない。」
私の上から移動してベッドの端にちょこんと腰掛ける彼の姿は、なんだか小動物を見ているかの様で。
「あのさ」
『はい』
「俺からも言っとくけど、シャークんには気をつけてね」
『ご忠告ありがとうございます』
「あと、」
『なんですか？』
「きりやんのとこ行って診て貰って。」
『大丈夫ですよ。こんなただの擦り傷、』
「駄目」
私の言葉を遮りそう言う彼は、
きっと、本心で私のことを心配しているのだろう。
「Aは女の子なんだから」
『…ッ』
深い意味は無いことはわかってる。
けど、掛けられて普通のはずのその言葉が、今の私にとっては何十倍のダメージがあった。
どんなに特訓しても鍛錬しても、
やっぱり性別は、どうしようも出来ないんだ。
………あれ。
掛けられた言葉の違和感に、私は気付く。
『私の名前を何処で……』
そう、彼は先程確実に"A"と口にした。
彼とは勿論初対面。
入団試験の時も見掛けていない。
一体何処で＿＿＿＿＿＿＿＿。
「え、あー…。シャークんが話してたからさ。
最近入った新入りの女の子が対戦で10分も保ったって。」
『…失礼ですが、貴方のお名前は』
「俺は、きんとき。」
『きん、とき…』
きんとき。
覚えがあるのも当然のこと。
潜入捜査の前にはある程度この城のことを把握する必要がある。
その時にみた重要人物の資料に書かれていた名前の一つだ。
勿論、それはシャークん様も同様だった。
そして後一人、先程きんとき様の発言にあった、きりやん、という人も重要人物である。
重要人物とは、王と5人の幹部、といったらわかりやすいだろうか。
この布陣が強力すぎて、
彼等を壊滅させなければ、城が落ちることはないと言われているほど。
つまり私は、
潜入二日目にして、重要人物二人と接触した事になる。
今までに無いくらいスムーズにいってるのが怖いところではあるけれど。
まぁ、特に任務に支障をきたしている訳では無いからそう気に留める事でもないだろう。
「ねえ」
『まだ何か？』
「今日此処で寝てかない？」
『………はい？』
突然飛んできた爆弾に
思ったより低い声が出てしまった。
何を企んでいるのか、全く考えが読めない。
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ゆー(プロフ) - 伊達猫さん» 素敵なコメントありがとうございます‼︎ぜひ最後まで楽しんで下さいませ! (2022年6月2日 0時) (
レス) id: ad479b9abd (このIDを非表示/違反報告)
伊達猫(プロフ) - 新作おめでとうございます！初コメですが、krさんの小説から来ました！またテイストの違う内容なので、これからが楽しみです！頑張ってください！ (2022年5月29日 6時) (レス) @page4 id: f609931830 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆー | 作成日時：2022年5月29日 3時
