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『…………します』
「なにか？」
『前言撤回します…！』
「は？」
『正々堂々と戦うつもりだったけど…
やっぱり、辞めました。
先生に、きりやんは絶対渡さない…！』
先生が良い人なら、良かった。
だけど…
私は先生の持つそのハサミに視線を向ける。
この人には、きりやんは渡したくない。
きりやんは私が、
守らないと。
「んふふふ、貴方って本当、ムカつくわねッ！！」
これは、
多分
自業自得、
というやつ。
全てがスローモーションに見えた。
先生は手に持つそのハサミを、私へと大きく振り翳した。
「Aっ！！！！！！」
その瞬間私を呼ぶ声が聞こえたと同時に、
ガラッと私の背後にあった扉が大きく音を立てて開いた。
やば、後ろに倒れる、そう思ったけど、
つま先が浮いた直後後ろから支えられたと思ったら今度はくるりと私の身体が反転し押された。
「ぶるーく、Aを頼むッ！」
その声が聞こえれば次は押された先に居た人物に抱き抱えられる。
それは余りにも一瞬の出来事で何が起こったのかを理解するのに数秒かかった。
けど、理解して仕舞えば私だって止まらなかった。
「きりやんっ！？」
聞き間違えるなんてあり得ない。
私の大好きな、大好きな声。
きりやんが、来てくれたんだ。
でも、さっき、
確か先生がハサミを振り下ろそうとしてる時だったような………………………？
嫌な予感がした。
「きりやんッ！！！」
「Aちゃんっ、」
「ぶるーく先輩っ、離して下さいッ、！」
今すぐ振り向きたい、振り解きたい。
だけど、いつもふわふわしてるとはいえ、ぶるーく先輩だって男の人。
力では敵うはずがなかった。
もし今、私の代わりに
きりやんにあのハサミが振り下ろされていたら…？
いや、もしもの話なんかじゃない。
カッとなっていたであろう先生は
この一瞬で私という憎い存在がきりやんにかわるだなんて思ってもいなかったはずだ。
急なことに、一度勢いを付けて仕舞えば
ブレーキするのは難しい。
きりやんが傷付くなんて…
絶対に嫌だ。
その時
何かが落ちる音が響いた。
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猫又 - すごっくよかったです！！！！！！！！！更新楽しみにしてます！ (2021年12月25日 20時) (
レス) id: 4271e51d36 (このIDを非表示/違反報告)
つきりと - あああああよかったあああああああ！！やっぱみんなわいてんだ！！かっこよ！！これからの展開が楽しみです…！これからも更新頑張ってください！ (2021年11月24日 13時) (レス) @page29 id: 91c51e0192 (このIDを非表示/違反報告)
あ - めっちゃいいとこで終わらせますやん！！！！（ 笑 私が知ってる保健室の先生はもっと癒し的存在だからこの人は保健室の先生じゃないです （ ？ (2021年11月16日 17時) (レス) @page28 id: ca4e53f5b7 (このIDを非表示/違反報告)
つゆ - せんせぇぇぇ！！だいぶやばい奴じゃん？夢主ちゃん負けるな！！(作者様これからも応援してます) (2021年11月6日 10時) (レス) @page27 id: 5d979c15e9 (このIDを非表示/違反報告)
たこ焼き - 保険室の先生ｪｪｪｪｪ！！今すぐ辞めるんだｧｧｧｧｧ！！ (2021年10月27日 18時) (レス) @page26 id: 508c9e96c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆー | 作成日時：2021年8月6日 4時
