好きです、先輩。２【Kr】

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え






え、






え？？？？？









一瞬何がどうなっているのか思考が停止してしまった。




だけど、考えなくたって




確かに背中を覆う体温は伝わってくるし





『っ、』





耳に掛かるぶるーく先輩の息が
くすぐったい所為で






周りから見たらこれがどんな状態かだなんてわかってしまう。








『ちょっ、ぶるーく先輩っ、なにして』




「…あ、ごめん」







そう言えばぶるーく先輩は簡単に離れてくれた。







「Aちゃんが怖がってたから叩けなかった」







ビビりすぎ、なんて言って笑ってる。






正直意地悪な印象が強すぎて


この人が凄く優しい人ということを


私は忘れてしまっていたんだ。








『確かに怖がっちゃってましたけど！』





「勇気は出せそう？」





『まぁ、普通です』





「ひど(笑)」





『…でも、ぶるーく先輩と話すと自分が思ってたこと、馬鹿馬鹿しく思えてきて
ある意味助かってます、いつも』





「えぇ？急に素直じゃん」







ぶるーく先輩がどう思ったのかはわからない。



けど、



なんだかんだ
友達として仲良くなれて良かったなぁって
1番に思うのはこの人で。







ムカつくことも多いけど




気楽に話せるし




馬鹿みたいなノリが楽しかったりする。









ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ









そんなことを思っているとチャイムが鳴った。





ありがとうございました、と屋上の扉を開けようとする。









「Aちゃん！」









だけど、呼び止められて手を止めた。









『どうしました？』






「…ごめんね」






『え？』






「頑張ってね」









理解ができず立ち尽くしてしまう私に

早く行かないと遅れるよ〜と急かすぶるーく先輩。









急かされると焦ってしまうのだけれど。









『なんで謝られたのかわかんないですけど、
ありがとうございました！また！』







そう言って頭を下げ、急足で階段を降りた。






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