幼馴染はムズカシイ。【Shk】

２６ ページ27

.



大きく校舎内を一周している途中の自販機の前で足を止める。


……なんか、飲もうかな。


喉なんて乾いてない。だけど何かしてないと深く考えすぎちゃって自分が嫌になっちゃう。
だからせめてもの気晴らしで私は自販機に手を掛ける。



ボタンを押すとガチャンと機械音がして
出てきた飲み物を手に取った。



『いちごミルク……』



普段はミックスジュース派。
いつもは買わない飲み物を選択したりして、
私、なんか今日はちょっとおかしいみたい。なんて思う。



kr「あれ？Aちゃん？」

『ぐおっ⁉︎きりやんくん…と…えっと…？』

kn「あ、えっときんときです。え、きりやんの知り合い？」



声を掛けてくれた主は
紛れもなく私の癒しであるきりやんくんだった。
そして、きんときくんという好青年ボーイも一緒にいた。

ん？きんときって名前………どっかで…………？



kr「あれ？2人知り合いじゃなかったんだ。
Aちゃんはシャークんの幼馴染で、きんときは俺とかシャークんとよく遊んでるいつメンみたいな人」

kn「ねーなんか俺の紹介雑じゃない？」

kr「まあ良いでしょ伝わるんだからw」

『あ、Aです‼︎よろしくお願いします!』



聞いたことあるような気がしたと思ったら
やっぱりシャークんのお友達だったみたい。

そういえばクラスの子達の会話でも名前上がってたなぁ、きんときくん。
髪サラサラだし爽やかでイケメンだし………。
こりゃ女子たちも騒ぐわけだ…。



kr「いちごミルクじゃん。かわいーの飲むんだね」

『でゃっ⁉︎これは、なんか、買っちゃって‼︎』

kn「でゃ…？」

『わー‼︎何でも無いです‼︎ほんとはミックスジュース派なんです‼︎』



好きな声で可愛いとか聞いちゃったらもう何が何だか訳もわからなくなって、勢いで言葉を発しちゃって、
もう、ぐちゃぐちゃだ。
きんときくんとは初対面なのに…こんなんで本当申し訳ない…………。



kr「www
"ぐお"とか"でゃ"とか今日一段と面白いねAちゃんw」

『ぐうう………忘れて下さい………』

kn「あはは。なんか全然イメージと違ったわ」

『イメージ？』

kn「うん。シャケの幼馴染ちゃんの話はちょくちょく聞いてたからさ。勝手に大人しそうな子なのかなあと思ってたけど」



めちゃめちゃ親しみやすいね

なんて、きんときくんは王子スマイルを私に振り撒く。



ていうか…
シャークん、私のこと話してたりするんだ…

それはちょっと意外かも…？



.

２７-shk side-→←２５

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す