幼馴染はムズカシイ。【Shk】

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それから数ヶ月。
新しいクラスにもだいぶ馴染んで
私はいつも通りの日常を送っている………んだけど、


ちょっとずつ変化が起き始めていた。



「F組のシャケくんかっこいいよね」

「わかるー‼︎ぶるーくくんもイケてるよね‼︎」

「D組のきりやんくんとかも良いよね〜」

「ちなみにA組のきんときくんも結構ヤバいよ⁉︎」

「てかなかむくんとスマイルくんとよく一緒にいるとこ見るけど、2人もイケメンだよね？？？
ウチのクラスももしかしてレベル高い⁉︎」

「それな⁉︎えー誰か狙っちゃおうかなあ〜」



それは休み時間の女子たちの会話。

よく知った幼馴染の名前と彼の友人たちの名前がめちゃめちゃに出てくるのだ。

つまり、女子たちから絶大な人気を集め始めている、ということ。
一年生の頃はそんなことなかったはずなのに
二年になって急に人気度が増してきている。



まぁ確かにシャークんも、みんなも、かっこいいけどさー。



なんて思いながら
遠い存在になってしまうような気がして頬を膨らますのが最近日課になっている。





そんなある日のこと。

1人の女の子が私の元へ尋ねてきた




あの…、と少し控えめに可愛らしい声を聞かせてくれた女の子は、姫谷希愛(ひめたに きあ)さんというみたい。

名前まで可愛いの何なんだ？？？



希愛「Aさんは、シャケくんと、その…仲が良いって聞いて、」

『あ、うん！一応幼馴染やってます！』

希愛「そうなんですね…!
それでその、あの、良かったら、協力してくれないかなって」

『協力？え、まさか馬鹿シャケが何かしちゃった⁉︎』

希愛「ち、ちがうのっ。
私実は、シャケくんのことが好きで……。
でもなかなか話しかけれなくて、Aさんに協力して欲しいなって」



衝撃の言葉に一瞬時が止まった気がした

いや、シャークん普通にかっこいいし、いつか絶対こうなるとは思ってたけど！！

もう少し話を聞くと
どうやら希愛さんはシャークんと同じF組らしい。
今ちょうど席が近くて同じ班になることが多く
シャークんのかっこよさにまんまと魅了されてしまったんだとか。


きっと私の元に来るのにも
相当勇気を振り絞ってくれたのかもって思ったら
断る理由なんて私には無かった



『分かった‼︎協力する‼︎』

希愛「本当っ？ありがとうAさんっ」



私は恋のキューピッドになるのだ！
なんて意気込んだ、休み時間。



胸がちくっとしたのには、気づく訳もなかった。



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