幼馴染はムズカシイ。【Shk】

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「言っとくけどコイツ、ダチョウより頭悪いよ」



何でなのかは分からないけど
そう言ったシャークんの言葉に胸が少し苦しくなった

いつもの幼馴染のノリで、
当たり前の反応だと言われればそうかもしれないけど

でもなんか、
なかむくんもスマイルくんも褒めてくれてたし、
シャークんにも、褒められたかったなあ。なんて気持ちが少なからずあったんだと思う。



『ダチョウは酷くない⁉︎ダチョウは‼︎』

「良いじゃん別にダチョウで」

『せめて豚とか猿じゃないの⁉︎』



普通の人から見たら喧嘩してるように見えるかもしれない。
けど、私もシャークんも
本気で言い争ってるわけじゃないのはお互いに分かってるし、伝わってる。

なんだかんだ私はシャークんと話してる時が1番落ち着くし、気を遣わないのは当たり前なのだ。

でも最近、何故かその当たり前が
物足りないような、そんな気がしてる。
まあ、ただの気のせいだと思うんだけどね



na「ほんと仲良いよね2人」

「幼馴染だからな」
『幼馴染だしね〜』

na「いつもそれじゃんー」

sm「てかさ俺さ、そもそも
シャークんに幼馴染がいるの知らなかったんだけど」

na「お前まじ⁉︎それは周り見てなさすぎじゃない⁉︎」

sm「いやシャークんと同じクラスなったことないし」

「まあ別に俺もわざわざ言う必要も無かったからな」

na「えーそんなもん？」

「うん」

sm「兄弟とかは、弟がさーとか言って話に出るの分かるけどさ、幼馴染がさーはなかなか無いじゃん？」

na「あーまあ、確かに」

『そ、そうなんだ…？』



あれ………？
幼馴染ってそんなもんなのかな…？

私、結構いつもシャークんの事
考えちゃってる気がするし、
なんなら友達に話す時も、
この前シャークんがさーって話題にしちゃってるような…？

あ、でも、それは、私に兄弟がいないからか…！
だからなんでもシャークんのこと喋りたくなっちゃうのかな？



na「あ〜彼女欲しいな〜」

sm「え？急すぎじゃない？」

na「なんかシャケ見てると欲しくなる」

sm「えっ、シャークん彼女いんのっ？」
『シャークん彼女いたのっ⁉︎⁉︎⁉︎』



なかむくんの言葉に
私とスマイルくんの声が重なった

バッ!とシャークんの方を見れば
シャークんもよくわかってないような様子だった。



「俺、彼女居ないんだけど」



いや、そうだよね？うん、そうだよ
知ってるし、知ってたし、うん。


＿＿ちょっとだけ安心したのは、きっと気のせい。



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