１５ ページ17
.
次の日
兵「お話はお伺いしております。こちらへ」
A「ありがとうございます…」
私は今、ドライアル王国のお城に来ている。
照明家具や絨毯、大きなステンドグラス、
ザ・高級品といった景色に目が少し疲れそうだ。
そしてここが、謁見の間。
当たり前だけど、広すぎるし、人が多い。
私みたいな平民がなんで…
王「よくぞ来てくれた。顔を上げよ。」
ご家族は、とか、友人は、とか
王様の口から話される他愛もない言葉を聞いて
一体なんの目的があって私と話すのか
理解が出来なかった。
しかし、そんな会話を終えた後
王様はある事を私に告げた。
王「ワイテ王国から貴殿に婚約の申し出があった」
A「えっ？」
え？
こん、やく？
王様は、
相手はワイテ王国の第一王子だ。
貴殿にとって悪い話ではなかろうと話を続けた。
確かに、第一王子の婚約者となれば
次期王妃にもなれるし、
よからぬ事を企むワイテ王国を正せるのかもしれない
なんて、一瞬考えた。
だけど、正直、地位が全てだって
私には思えないし、
きんときときりやん達にも酷いことをした
ワイテ王国に嫁ぐなんて
あり得ない、とも思った。
王「協定を組んでる隣国の申し出だ。
火種にならない決断を頼みたいのだが…」
それって、
答えはYesしかないって言ってるのと同じじゃん…
A「…少しだけ私に考える時間を下さい」
勇気を振り絞り、そう言った。
少しの間無言になる王様だったが
最終的には、よかろう、と答えた。
明日の夜までに決断するように言われ、
私は城を後にした。
＊
帰りの道中、
私はスマイルに会った。
A「あ…」
sm「A」
A「…元気っ？スマイル、」
sm「元気だけど。」
てか昨日も会ったのに、変じゃね？と言われ、
何も言えなくなってしまった。
sm「…話せば？」
やっぱり…バレてる…。
どうやら私は隠し事が苦手なようだ。
私はスマイルにさっきあった出来事を話す事にした。
sm「はぁ？！婚約？！」
普段あまり大声を出さないスマイルが珍しい反応を見せた。
私はワイテ王国に嫁ぐ決心ができていないこともスマイルに明かし、
お母さんとも、
みんなとも会えなくなるかもしれないし
ドライアル王国が大好きだから…
と伝えた。
気づけば私の頬には、涙が伝っていた。
sm「……行くなよ。」
涙をそっと拭いながら、スマイルはそう言った。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 179人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ワイテルズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
璃音(プロフ) - 初コメ失礼します…！knさんに1票お願いします！ (2021年8月31日 17時) (
レス) id: 5b6ab789a5 (このIDを非表示/違反報告)
柊 - 間違って2回押してしまいました。すみません (2021年8月30日 22時) (レス) id: c28a720460 (このIDを非表示/違反報告)
柊 - smさん推しなのでsmさんに1票入れます！ (2021年8月30日 22時) (レス) id: c28a720460 (このIDを非表示/違反報告)
柊 - smさん推しなのでsmさんに1票入れます (2021年8月30日 22時) (レス) id: c28a720460 (このIDを非表示/違反報告)
りゃま - 良ければsmさんが良いのでsmさんに入れさせて頂きます (2021年8月30日 21時) (レス) id: b71400f95b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆー | 作成日時：2021年6月10日 21時
