温かくて冷たくて (ページ7)

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無駄な深追い　慎太郎side ページ7

「ねえ、慎太郎、教えてよ。」

「だから、ヤダっつってんじゃん。」

「なんでよぉ。」

あまりにもしつこいジェシーに、イライラが募っていく。

「もう、うるさい！しつこいよジェシー。」

「だって。…慎太郎、中学の時サッカーやってたんだろ？しかも高地先輩と同じクラブで。」

「小学生の時な。でも、人数多かったし、話すのなんて同期ぐらいだよ。高地先輩とはあまりかかわったことはない。」

「でも、」

「北斗先輩にも知らないほうがいいって言われたんでしょ？俺も先輩に何があったかなんて詳しく知らないし、北斗先輩に睨まれるのやだよ。」

「わかったよ。」

しょんぼり。

まさにそんな感じでうなだれるジェシーに少しだけ罪悪感が残った。

俺はジェシーに嘘をついている。

俺と高地は小学生の時、同じクラブでサッカーをしていた。

俺がサッカーを始めた時には、高地も、そして北斗もクラブにいて、俺が初めて憧れたのもその二人だった。

気が合うのか、すぐに仲良くなった。

めちゃくちゃ仲が良かった、と思う。

でも、俺が中学に入るころには二人ともサッカー部をやめてしまっていた。

何があったか、詳しく知らないのは本当だ。

でもきっと、ジェシーが知りたいことを俺は知っている。