【赤羽業】ニセ恋計画

第４話 ページ6

《告ってくる奴らもどうせ私の表面だけ見て告ってんでしょ！！馬鹿なんじゃないの！？ばーか！ばか！！全員馬鹿よ！！……》



その動画は……






『ぁ……』







その動画は見るだけで今までの私の努力を１発で水の泡に出来る要素を含んだ……







『あ"あ"あ"ぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！！』







先ほどの本音がゲロっちゃったシーンで







「うん、思ったよりよく取れてるー」


『ちょ、ま、何撮ってるんですか！！』







彼は私の言葉も聞かず鼻歌を歌いながら携帯を操作している。

好きな人が目の前で私の弱み握って、好きな人と会話してて、好きな人がこんなに近くにいて、好きな人と2人きりで……


何この良くわからない心情！！？







「君さー、Ｂ組の委員長でしょ？」


『へ、あぁ、はい。そうですけど……』


「男女問わず生徒に大人気な」


『大人気かは分かんないけど……まぁ、それなりに？』


「頭も良くて勉強も出来る」


『うん』


「気づかいも出来て何かの手伝いも自分から進んでする」


『うん』


「その事などから、先生からも人望厚い」


『うん。……...って、何言わせてんの！！』


「あのさ、ちょっとお願い頼める？」


『はい？』








彼はニッコリと笑って話を進める。







「俺さ、今呼び出されててさー。他校の高校生とトラブったのバレたみたいで」


『……』


「君先生に誤解だって言ってきてくんない？俺反省文とか苦手なんだよね」


『…………その動画で取引ってことですか？』


「頭が良いと話が早くて助かるや」


『そんなことなら……』


「ほんと？ありがとー。俺も少ししたら行くから。よろしくー」


『わかっ……』







いいの私！？ここで彼との接点を自分から切ってしまうようなこと！！
いや、ダメだ。絶対ダメ！！
ならどうしよう……どうしようどうしようどうしよう！？
頭回転させろ私！！彼とまだこれからも関係が持てること……







『あのっ、私も貴方に１つお願いしたいことがあるんですけど』


「俺に？弱み握られといてその相手にお願いとか………聞くだけ聞こうか」


『ゎ……私と…私と、お付き合いしてください』

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