第十五話 ページ16
あたしは真選組への道を人伝いに聞き、やっとこたどり着きました。
着いたわけなんですが……
『うわぁ……』
デカイな、オイ。
右も左も奥が見えないほど白い壁が広がっている。
入口はどこですか。
『っよし』
ここ飛び越えるか。
入り口まで行くよりここで入った方が効率いいよね。
あたしはぴょんと壁の上に手を引っ掛けると塀の上に飛び乗った。
顔を上げるとそこには前にレストランで会った3人の真選組と変装をやめ、足を縛られ木に吊るしあげられているお父さんたちの姿。
「「「あ」」」
「「「え」」」
『はい?……っうぉお!!!!!』
その理解出来ない状況に拍子抜けし、体制が崩れ真下の池に落ちてしまった。
『ゴホッゴホッ…げほっ……嘘でしょ……』
「おいおいおい…なにしてんでェ。不法侵入かィ」
あたしは池の端に掴まり、息を整える。
声のする方を見上げてみるとこちらに手を差しのべる沖田の姿。
『……なに』
「なにって引き上げてやろうっていう優しさじゃねぇか」
『ふーん。ありがと…………ぅぉおおおおお!?』
バッシャァァァァンッと音を上げ、あたしは池へ真っ逆さま。
沖田の手をとり、半分くらい引き上げられたところであたしの手を放しやがったんです。
『ゴホッゴホッゲホッゲホッ……っなにすんのよ!!!!』
「ダッセー……はははっ!!!」
ゲラゲラとこちらを指さしながら腹を抱えて笑う沖田。
『っほんとお前の根性クソ曲がってんな!!!』
「わりィわりィ……ん」
腹を抱えていた手で涙を拭い、こちらに差し出してきた。
『なによそれは』
「詫びに引き上げてやるよ」
『…………ありがと、うぅう!?』
沖田の手を握ると半分くらい引き上げられたところで再び手を放された。
池から顔を出すとまず目に映ったのは沖田のゲスい笑い顔。
『ぉおおおおきぃいいたぁぁあ!!!!』
「馬鹿だ!!馬鹿がいまさァ!」
『っざけんな!!殺すぞ斬るぞ!!!』
「2回もっ……ひー、2回も引っかかるか普通!!?」
『性格ひん曲がってんなっ!!!!』
「なんとでもいいなァ。ばぁーか…ひー」
ひーひー言いながら腹を抱えて笑う沖田に本物の殺意を覚えた。
「颯希ちゃん負けるなー!」
「そいつも結構馬鹿だから颯希なら勝てるネ!」
「とりあえずなんでもいいから縄切ってくれー」
遠くの木に吊られている3人があたしに叫ぶ。
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雪だるま - 銀ちゃんの娘...!!.+:。 ヾ(◎´∀`◎)ノ 。:+.ちなみに母親は誰なんですか? (2018年10月5日 22時) (レス) id: 9c5c3e2020 (このIDを非表示/違反報告)
さつきち(プロフ) - みみさん» わぁぁぁああ!!!本当ですね!! 前半消えてていそいでつくりなおしたんですけど載せてたんですね良かったです〜お知らせありがとうございます!! (2017年1月20日 18時) (レス) id: faee2cb2ed (このIDを非表示/違反報告)
みみ - 30話と40話、同じ話ではないでしょうか…? (2017年1月20日 18時) (レス) id: 3460ff137f (このIDを非表示/違反報告)
さつきち(プロフ) - まめみかんさん» 最近時間が無くてあまり書けずにいますが時間があれば書きたいとは思います!ありがとうございます! (2016年12月28日 14時) (レス) id: faee2cb2ed (このIDを非表示/違反報告)
まめみかん(プロフ) - 面白いですっ!トプ画がすっごくお上手で羨ましいです〜♪他のイラストも描いて欲しいです!! (2016年7月9日 12時) (レス) id: 38d08b875a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さつきち | 作成日時:2015年12月28日 22時