第四十四話 ページ45
篠波を死なせたくないとは思ったがなかなか良い案が思いつかない。
やっと閃いたのは理事長を殺すことぐらいだ…。
夜「……いけるか?」
真夜中なら能力を最大限に生かせるし行けるかも?とか思った。
そして、俺にしては珍しく浅はかな行動的をするのだった。
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夜中、夜の闇に紛れるように気配をたち理事長室に向う。
鍵は当然かかっていたので能力でこじ開けようとする。
夜「……」
やはり造形は苦手なので少し手こずっていると…
悠「なーにしてるの?」
いつの間にやら俺の真後ろに居た橘 悠太。
夜「あんたこそ…」
悠「僕?僕はね、ここの理事長に雇われて護衛かな…」
そう言った瞬間、彼は短剣を取り出し俺に斬りかかってきた。
夜「…っ!」
いきなりのことで驚きながらも俺はなんとか交わす。
だが少し掠っていて頬が切れた。
悠「ありゃ?はずれちゃったか…」
機敏な動きからして向こうは相当の手馴れらしい確か殺し屋だとか。
夜「理事長室に不法侵入を目論んだから俺を殺すのか?」
悠「うーん、それもあるけどさ…僕、強い奴と殺りあうのが好きなんだよね。あとキミを殺したときの寐莠の反応も興味深いし」
そう言った悠太の目は殺気を放っていた。
夜「黙って殺られるとか思ってる訳…?」
俺は何とか応戦するために馴れない造形で刀を作り出す。
夜「来い常闇…」
手元に真っ黒な刀が現れる。
刀身すらも黒く光は全く反射していないため艶すら伺えなかった。
悠「へぇー!造形できるんだ」
短剣で斬りつける作業を何度も連発しながら悠太は攻撃してくる。
多分、俺の能力はある程度知っている。
きっと俺の造形が長く続かないことも…
悠「いつまで持つのかな?」
夜「……っ!」
徐々に造形が不安定になり次第に刀は消えてしまった。
悠「残念だな、まだまだ楽しめると思ったのにさぁ〜」
そう言うと悠太は脇腹に短剣を突き立てた。
夜「うっ…!?」
急所を狙わないとこからしてジワジワと殺すらしい。
?「あれ、こんな夜中に誰かいるんですかー?もう消灯ですよ」
悠「ありゃ?邪魔者が来ちゃったや、仕方ない殺すのは今度だね」
悠太はそういうとアクロバティックに身をひねり窓から逃げ出した。
霧「やっぱり夜鷹くんでしたか」
わざとらしく俺を見て言う霧搭。
きっと知っていてわざとやって来た。
夜「お前は何がしたい…」
とりあえず霧搭に応急処置をしてもらい俺は大人しく寮に帰った。
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作者名:シア@卯月 雛菊余接 | 作成日時:2014年3月21日 22時