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第十八話 ページ19

霧搭に研究室から追い出されて俺は旧校舎へ向かおうとしていた。

夜「……!?」

いきなり頭が痛くて視界がくらむ。

多分、霧搭に投与された薬品の効能だと思われるが…。

ここは中庭で幸か不幸か人はあまり、いや…普通は来ない。

なにせ他の生徒たち(生徒会は除く)は授業に参加しているからだ。

夜「や…ば、い…」

そのまま重力に従い芝生の上に何も出来ずに倒れ込む。

夜「はぁ…はぁ…」

とりあえず近くの木陰に行って幹に体を預ける。

なんだか頭がぼーとしてしんどい。

夜「霧搭の…や、つ…な…にが…したい…んだ…」

風邪と熱が融合したような症状だ。

木陰でしばらく休んでいると

霧「ほうほう…能力者の免疫力は…」

何処からとなく霧搭は現れると記録用紙に何かを書き込み始める。

夜「さっさと…解毒剤をだせ…」

喉が痛いのをこらえながら霧搭に言った。

霧「え…!?」

驚いた表情でこちらを見つめ返す霧搭。

どうやらその様子からして解毒剤など作ってないらしい。

夜「な、んだ…と…! げほっ…げほっ…」

霧「あーもー、大声だすから咳ごんじゃって…」

誰のせいだよ!と思いつつ霧搭を睨みつける。

霧「悪いけど解毒剤はないから、篠波のお嬢さんに治してもらいなよ」

そう言うと「バイバイー!」と手を振って霧搭は白衣を翻して俺の前から立ち去った。

夜「ふ…ざけ…げほっ…げほっ…!」

俺は「ふざけるな」の一言も言えず虚しくも気を失った。

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作者名:シア@卯月 雛菊余接 | 作成日時:2014年3月21日 22時

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