異能者たちの学園１章【オリジナル】 (ページ13)

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第十二話ページ13

篠波が出ていって１時間ほどが経つ。

夜｢…なぁ｣

俺が何かいう前に

結｢ダメですよ｣

そう言われた。

多分、俺が｢また呼べば来るから帰らせろ｣と言うの予想してだろう。

結｢俺の首が飛んじゃいますから｣

夜｢…あぁ、そう｣

一瞬じゃあ飛べば？と思ったのは言わないでおこう。

夜｢寝てもいいか？｣

結｢ダメですよ、貴方なかなか起きないじゃないですか｣

そう言って彼はブラック珈琲を俺の前に差し出してきた。

まあ、ブラック珈琲を飲んだ程度で寝なくて済むなら俺も苦労はしてない。

眠いのを抑えながら珈琲を口に含んだ。

夜｢…美味しい｣

結｢まあ、素材がいいですからね｣

そう言ってお茶菓子のクッキーを出してきた。

一口かじると

夜｢甘っ…!! げほっ…げほっ…!!｣

甘すぎてむせ返った。

結｢あー、やっぱり甘いのダメでしたか～｣

物凄く楽しそうに笑う結羽。

夜｢…お前…わざとか…!!｣

珈琲で口直しをして結羽を睨みつける。

結｢昔から屋敷で出されるおやつ、無表情で食べてましたもんね～。それで、お嬢様が心配そうに｢夜鷹くん美味しい？｣って聞いたら…ね？｣

ものすごく意地の悪い顔をこちらに向けけてくる。

結｢優しく笑って｢美味しいよ、寐莠ちゃん｣って言ってましたよね～｣

夜｢…覚えてないな｣

本当は覚えている。

けど覚えてないなことにする。

結｢そうですか…。まあ、そもそもお嬢様用のクッキーなんて砂糖の塊ぐらい甘いですしね｣

残念そうにしたあと、自分のお嬢様の事をヘラヘラと馬鹿にして笑みを浮かべる。

夜｢あんたさ、仮にも使えててその態度はありなのか？｣

結｢ありですよ？｣

何聞いてんのこの人？みたいな感じで言われて少し腹が立つ。

夜｢そう言えばさ、あんたの後ろに…｣

結｢はい？｣

俺をからかうので後ろがお留守だったらしい。

寐｢誰のクッキーが砂糖の塊ですってぇぇぇ!?｣

怒りに震えて氷の鎌を手にした篠波が居た。

結｢あれ？お嬢様居たんですか。やだなーちょっとした冗談ですよ、ねー夜鷹くん｣

夜｢俺には本音に聞こえたのだが？あと、俺にいちいち振るな｣

その後、結羽は篠波に追いかけまわされていた。