とんかつ兄妹

◇ ページ13

「あれ、･･･あれもしかしてエタノール切らしてる？？」





机の上に置いてあったエタノール液の瓶が空になったので棚に並んでいるストックたちを見たがエタノールだけ置いていない。

無水エタノール液は香料作りにおいて大事な基材。これがなければ香料作りはできない。







「あ〜、あーそういえば昨日発注かけたんだった。。。」







昨日発注をかけた物が届くのは早くて3日後。


ビーカーに入れてしまった香料を元の瓶に戻すことはできないし、このまま置いておいたら香料だけが無駄になってしまう。

このラボに無いだけで他の場所には置いてある。
でもその場所に取りに行っていいものかと葛藤。







「オッパは来るなって言ってたよね、、でも私的には香料は無駄にしたくない。。」


「1に香水2に香水、3、4も香水、5にオッパだから、よし取りに行こう。別にバレて怒られてもオッパ怖くないし、香水のが大事だから行こう」







ここぱちょラボから店舗までは歩いて10分ほど。ラボは表通りではなく人目のつかない裏路地に建てたから知ってるのはオッパと信頼出来る店員数名のみ。



スタッフ専用勝手口から中に入ると直ぐに在庫部屋があるので持ってきた籠にエタノール瓶を運べそうな数だけ入れていく。



････････やっちまったまた代車忘れたよ。

毎回持ってこなきゃって思ってるのに忘れてしまう。私そろそろ病院行って見てもらった方がいいかも。


って項垂れながら部屋を後にする。







VN「･････････」

「･････お、･･あ、、あにょはせよ？」







なんか誰かいた。

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