【JN】おじさん？いや、お兄さんね？

落し物 ページ30

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JN『僕、もう28歳なんだよね』




『えッ』




JN『え、見えないって？ いややっぱりまだ高校生って偽れるかな？』




『･･･けっこう、おじさん』




JN『やー酷いなぁ笑 これでもまだまだ頑張ってるつもりなんだけどAちゃんからしたらおじさんに見えるのも無理ないか笑』




『えッ、』




JN『そんなに引かないでよー』





なんで名前知ってる？

私名前言ったっけ？いや言ってないよね。･･･あれ伯父さんが言った？いやでもいくら常連だからって聞かれない限りは言わないよね？

あれ聞かれたの？
私がいない所で何話してるの？え怖。





JN『そんな引いた目で見ないで欲しいな、ちょっと傷付く･･･』




『名前、知ってるんですか。･･･私の』




JN『えぇ？ ･･･あ、ッ！そうだこれ！』


コートのポケットから取り出したのは、どこか見覚えのある生徒手帳だった。




JN『1週間前だったかな。ここに落として行った生徒手帳。ごめんね中々返せなくて、それでちょっと中を見ちゃって..』





私が無くしていた生徒手帳。成程だから名前が分かったのか。

生徒手帳を受け取って今度こそしっかり財布の中に閉まってチャックを締める。





『ありがとうございます』




JN『いえいえ、渡せてよかった』





私の中で常連のお客さんから優しいおじさんに名前が変わった瞬間だった。





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