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太宰「全然変わらないね中也」
中也「ああ!?どういう意味だ!?」
太宰「前から疑問だったのだけれど、其の恥ずかしい帽子は何処で買うの?」
中也「云ってろよ放浪者。いい年こいてまだ自 殺とか云ってんだろ。どうせ」
太宰「うん」
中也「少しは否定する気ぐらい見せろよ……」
二人は漫才のような会話を始めた。
双黒の仲は分からないね。
良いんだか、悪いんだか。
中也「だが今や手前は悲しき虜囚……泣けるなァ太宰。否、それを通り越して少し怪しいぜ」
中也「丁稚の芥川は騙せても俺は騙せねぇ、何しろ俺は手前の元相棒だからな………何をする積もりだ」
太宰「何って……見たままだよ。捕まって処刑待ち」
中也「あの太宰が不運とで過怠で捕まる筈がねぇ、そんな愚図なら俺がとっくに殺してる」
太宰「考えすぎだよ、心配性は禿げるよ」
中也「俺が態々此所に来たのは手前と漫談する為じゃねぇ」
太宰「じゃ何しに来たの」
中也「嫌がらせだよ」
中也「あの頃の手前の『嫌がらせ』は芸術的だった。敵味方問わずさんざ弄ばれたモンだ」
中也「そう云うのは大抵後で十倍で返される。手前が何を企んでるか知らねぇがこれで計画は崩れたぜ
俺と戦え太宰。手前の腹の計画ごと叩き潰してやる」
太宰「……中也」
中也「あ?」
太宰「君が私の計画を阻止?冗談だろ?」
中也「何時でも逃げられたって訳か。良い展開になって来たじゃねえか!」
私、帰っても良いかな。
太宰さん、一人でも戻って来れそうだし……
いや、帰っても地獄が待ってる。
国木田さん、絶対怒ってるだろうな。
『…………(説教……やだな)』
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作者名:シザンサス x他1人 | 作成日時:2020年7月26日 18時