話聞かない人って本当に多いよね ページ41
............
...
パーティの連中は、俺を置いて洞窟に入っていった。
一名を除いて。
「...」
ﾎﾞｲﾝｯ
ＳＥ、このタイミングは止めろ。
ﾁ──────ﾝ
それも却下。
「どうして行かなかった。お前、必要とされてたぞ。」
「お前じゃありません。ユキナです。」
「質問に答えろ。」
「貴方が、悲しく思えたから。」
「...一人が寂しい。っとでも思っているのか？」
「当たり前じゃないですか！人は一人では生きていけないんです！」
「なら、集団で死にに行く様なヤツらとどちらが良い？」
「...」
「俺が言ってるのはそういうレベルだ。寂しい以前に生死が掛かってる。一人の意見を無視した事でアイツらは今日、この洞窟で死ぬ。」
「なら！貴方なら！一人でも行けた。そういう事？」
「そうだ。」
「ッ！？」
「人は一人では、生きていけない。最もだ。独りでに生きていけるのなら、俺は敬意を払おう。だが、人の忠告を無視してでも、冒険したいという欲が勝った。そんな奴ら、命が幾つあっても足りない。」
「...」
ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞｯ
「...」
「何っ！？」
「来たか。」
ワォ──ン
「アレは！？」
ﾄﾞﾄﾞｯﾄﾞﾄﾞｯﾄﾞﾄﾞｯ
「良い狼だ。よく育てられてる。」
「嘘、ゴブリンライダー...?」
「帰還だな。」
「...アレ？何で、私たちに気付いてないの？」
「お前、足元見ろ。」
「え？」
「その線から内側は俺の作った簡易の結界だ。そうだな、中堅の冒険者くらいなら、余裕で見分けられる。」
「それじゃ、皆、」
「ああ、挟み撃ちで死ぬな。」
「そんな...」
「言っておくが、ゴブリンライダーに関しては俺は知らなかったぜ？何かが来るとは思ってたがな。まぁ、来ても来なくてもアイツらは死んだがな。」
「何でですか...」
「そう、震えるなよ。まだ、秋だ。」
「寒い訳じゃないです！私は怒ってるんです！」
「怒ってそれから？どうするんだ？巣穴に突っ込むか？」
「ッ！私には..そんな力ありません...」
「だろうよ。」
「ですが！目の前に、一人でもできる人が居ます！」
「それは、俺を雇う...そういう事か？」
「...はい！」
「報酬は？」
「後で決めます！」
「ダメだ！即金でしか受け付けない。」
「では、コレで！」
ﾁｬﾗｯ
「足りないな。」
「なんでですか！！」
「四人も生還させるんだ。足りない。」
「じゃ、この杖を！」
クラスで浮いてる人に絡まない方が普通は良い→←食べようと思って買ったのに忘れる時もある
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作者名：ノウス | 作成日時：2019年6月1日 23時
