忘れかけてた設定の本領発揮 ページ4
............
...
引き抜いた人は、桃色に近い髪の色をした女の子だった。
何で刺さってたんだ？
『親方！！空から女の子がｯ！！！！』
みたいな展開だったのか？あ？なら、海賊王になりたい人とか、頭ツルツルの武闘家の中の人の役割だから俺がやる必要なかったんじゃないか？
「.......」
コイツ、息してねぇ。
土が気管かどっかに入っんだろうな、しょうがない、蘇生させるか。
俺は女の子を宙へ放り投げ、
ボッ！！！
っと片足を軸に回転し、勢いで彼女の肩甲骨より少し下辺りを飛び膝蹴りで蹴り上げた。
すると、白い人型は先程よりも激しく俺を叩いたが、俺は間違った事はしていない為、謝る気はない！
例え、いたいけな少女であったとしても。
『元無免の医者』として、俺は、生命の維持を優先する。
「ゲホッゴホッゴホッ。」
少女は喉の奥から込み上げてくる土や草を口や鼻から涙目になりながら思いっきり吐いていた。
俺は近づきに行った。白いちっちゃいのが止めたが、気にせず引きづって歩み寄る。そして、
「全部吐き出せ。確かに食用の土もあるが、此処の土はその類ではない。」
っと背中を擦りながら言葉を告げる。
少女は胸を思いっきり叩いて、体内に入った異物を懸命に取り出していた。
「ケッホ、ケッホ、ペッペッ！！！ブー！！！」
土が少なくなったのか、口内の土を気にし始めていた。
「多少は残るが、気にする程度ではない。安心しろ。もし、気になるなら後で教える。今は、途切れていた呼吸を継続させろ。ゆっくりな。でないと、心臓がショックを起こして止まるからな。」
すると、彼女はゆっくりと、呼吸をし、落ち着きを取り戻していった。
「はぁ、はぁ、おえｯ！！！」
気管が開き、残りの土が上がってきたのだろう。呼吸が荒くなってきた。
「手伝う。少し痛いぞ。良いか？」
と言うと、少女は、決意の籠った目で俺を見た。『やってくれ』と言わんばかりの強い目だ。
俺は彼女の背中に手を置き、『気砲型』の発勁を放った。
すると、彼女の口からこれ以上はでないと言うよ位の、先程よりも少ない、でも、それと言って少なくない量の土を出した。
痛みで気絶したのか、ホッとしたのか、それとも、気力的に疲弊していたのか、彼女は意識を手放していた。
俺は白いのと、少女を持ち、カーネルの所に向かった。
多分、こう言われるだろう。
「それは動物ではないぞ？一体、何処で聞き間違えたんだ？」
っと
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作者名：ノウス | 作成日時：2019年6月1日 23時
