恩は恩で返そう。その人にとっての仇にならないように。 ページ1
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...
俺達はお姉さんに案内してもらい、現在、族長の前に立っている。
この集落の族長は、なんとも元気そうなお婆さんであった。
背はピンｯと伸びているが、老化のせいか背が俺と同じくらいだ。
大きさで言うと、140センチくらいだ。
...まだ伸びんだよ！成長期まだなの！
多分、四、五年したら170前後まで行くって！
アレスが180前後だから、まだ可能はある！
で、俺のお婆さんの印象は、何か優しそうだな〜って思う。
「お初にお目にかかります。僕はグレイル、コッチがAと言います。」
「ホッホッ、さっき聞いたけど、2人で旅をしてるんだって？」
「はい、ですが、現在食糧に困っていまして、出来れば飲み物と食糧を少し分けて頂きたく、お話をしに来た次第です。」
「ああ、ああ。良いともさ。なんなら、泊まっていかないかい？」
「よろしいのですか？」
「ああ。構わないとも、その代わりと言ってはなんだが、少し手伝ってくれるかい？」
「僕達にできることなら何でもします。」
「...」
「ん？どうしたんだい？」
「婆さん。少し良いか？」
「Aｯ！！」
「良いよ良いよ。構わないさ。まぁ、大体、察しは着くけどねぇ。」
「話は早い方が良いが、改めて聞く。何故皆怯えている？」
「実は────。」
話によると、近頃、俺達と同じ背丈の男二人組がこのを通った際に襲われたらしい。戸愚○兄弟か？
だが、二人組は恐ろしく強く、襲撃した者たちが返り討ちに合い、酷い傷を負ったそうだ。その戦闘を見ていた集落の人達が話を広げ、以降、警戒心が強くなったらしい。
そこに丁度俺達が通った訳だ。
その二人組と勘違いをされて、怯えられたそうだ。
次は自分達が殺られるのでは、と思い。
今に至る。
「最近では大きな国が我々の平原を侵略していると言う話も聞くからねぇ。二人組でなかったとしても、警戒はされていただろうね。本当に申し訳ないよ。」
「何、婆さんが謝ることは無い。タイミングが悪かった。それだけさ。」
「そう言ってくれるなら、助かるよ。」
「お婆ちゃん、呼んだ？」
「おお、来たか、紹介しよう。この者達が、先程お主らの騒いでおった者達だ。害はない。安心せいと皆に伝えておいておくれ。コチラの青年がグレイル、コチラの少年がAじゃ。」
「お世話になるよ。」
「どうも。」
「うん、よろしく。私はお婆ちゃんの孫のナナシス・シグラット。仲良くしてね！」
無理かもな。
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作者名：ノウス | 作成日時：2019年6月1日 23時
