キ ス の 意 味 っ て ((∞))

手 の 平 に キ ス * ページ14

錦戸side


A「亮ちゃん、」


愛しい声で俺の名前を呼ぶ君にとって俺は、



A「もう駄目なんかなぁ…」



ただの浮気相手です。




錦戸「…また喧嘩、?」

A「ん…」



Aが短い返事をした瞬間、


Aの目からは涙が溢れ出てきていた。



錦戸「なんでそいつがええの、?」


泣いているAにそう問う。


A「それは、っ分からへんけど、」



錦戸「じゃあ、なんで俺じゃ駄目なん、?」



すると君は、泣いているのに


ﾊｯｷﾘとした口調で、



A「だって、あたし、まだあの人のことが涙流すぐらい好きってことやん、」



って言った。



俺は、Aを泣かせたりはせえへんのに、


絶対幸せに出来るのに、



錦戸「…そっか、」


でも、Aがここまで言うんやから、


納得はしといてやる。



A「おん、」



錦戸「じゃあ…今だけでも、」


そう言い俺は、Aの手の平に


キスを落とす。




まるで、俺のことを見てくれ、と


願うかのように。






コン ガン[懇願]

心からお願いすること。

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