だいすきよ。【キヨ。】 (ページ10)

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ブレーキページ10

__A。

『っ……』

｢A？大丈夫？話したくなかったら今は話さなくていいよ。｣

『きよく、ごめ、っ』

言わなきゃ、いけないのに。
話さなきゃ、伝わらないのに。
言葉にしなきゃ、意味が無いのに。

私の口は話したい事とは別に息が漏れて苦しくなるだけ。

余計苦しくて。涙も出てきて。

『ごめ、ごめんねっ、』

｢大丈夫だから。な？俺はどこにも行かないから。一緒に息吸おっか。｣

大きな手で頭を撫で、ふにゃって笑って、背中を撫でてくれて。

すー、はー、って大袈裟くらい息吸って。

『……っ、すー、はー、……』

｢すー、はー、…うん、大丈夫だな。落ち着いた？｣

20分くらいずっとやってくれたおかげで私も息が吸えるようになった。

『ごめんね…私の涙でびしょびしょだよね…』

｢？全然！服が汚れるくらいなんてことねぇよ？あと謝りすぎな。｣

俺は謝られるよりありがとうって言ってくれた方がありがたいよ。
ってさっきみたいに笑うから。ずっと好きなんだよ。

『…うん。ありがとう。あと…あのね…、』

今度は話せる気がする…。