姉と弟AnotherStory

12 ページ12

「まあ、2人仲ええし夜には仲直りしとるやろ、とか思って俺はリビングで仕事してたんよな。









ああ、あかんわ、やばなってきた。









ま、それでな、そろそろ昼やし飯どうするかAのとこ行ったら、





.






A、もう息しとらんかった...」






「え、？そんなことあるん？」




「分からへん。照史は検査結果からも、あと1年はもつって言ってたし、ほかの先生ともそんな深刻な状態やないって話ついてたらしい。




多分やけど、突然大発作起きてっ




そん時誰もいてあげられんかったから、っ





A誰からも気づかれずに逝ってしまってん。






ごめんなぁ、って。



苦しかったよなぁ、気づいてあげてれば...」








いつも冷静なおとんは泣き崩れた。







知らんかった。






姉ちゃんが死んだ時の話も初めて聞くし、




何より、おとんが全く立ち直れてないことにびっくりした。






てか待てよ、ということは、





「俺姉ちゃんと喧嘩別れしとるってこと？」







「まあ、そういうことになるわな」






俺は指さしていた



“大毅くんと仲直りできますように”



から手を離して、そっとノートを閉じた。

13→←11

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す