こいぬ代表、平野くん。 (ページ3)

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「一緒にお引き取りなんて幸せや～」

『…ありがとう？』

どこがどう絡まったのかわからないけど

一緒に帰ることになってしまった。

明日の出勤が怖すぎる…。

「…やっぱり俺と帰るの嫌なん？」

『え？』

急にしゅん、とする平野くん。

もしかして私がずっと黙ってるから！？

『ううん！違うの！ちょっと考え事…してて、』

「そう…」

私が訂正してもしゅんとする平野くん。

…垂れ下がった尻尾と耳が見えてくる。

平野くんのモテるところはこういう所なのかなぁ…

「…あ！！」

『え！！？』

急にカバンをガサゴソと漁る平野くん。

え、え、私はどうすればいいの、え、(

「どうぞ！！一緒に帰ってくれたお礼！」

そう言った彼の手の中には

ぬれおかき。

『わぁ…ありがとう…』

非常に常識人の考えを逸脱した平野くんの行動に

なんて反応したらいいのか本気で悩んでしまった。

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