スーツデイズ ページ14
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「…銀行員って最高だと思いませんか?」
有岡「俺、寝るから」
仙台公演後、同じタイミングで東京へ帰るのがAと俺だけだったので新幹線で並んで座っていると、Aが突然頭を抱え出したので頭痛かと思い顔を覗き込むとバッとこちらを見てきたと思えばこれだ
「この前入用で大きめの金額出金しに銀行行ったんだけどさ」
有岡「なに、とうとう彼氏と同棲でもすんの?」
「いや、最後の独身だった友達が結婚することになった」
有岡「なんかごめん」
最後の独身仲間の結婚について触れられたことに対してなのか、それとも続きを話させろという意味なのかはわからないが思い切り睨まれる
「それでね?面前確認するから銀行員のお兄さんが札勘してくれたんだけどパチンって音がかっこよくてさあ」
有岡「確かに、あれめちゃくちゃ早くやる人いるよね
かっこいいとは思うけど」
「それで手袋なんてしてたらより最高じゃない?」
有岡「それはAの性癖の問題だと思うんだけど」
口では俺も冷たいことを言うけれどやっぱり好きなことを語るAの目はキラキラしていて可愛くて、そんなことを思ってしまう俺はまだまだ甘いのだ
「…まあ大ちゃんは銀行員は向いてないよ」
有岡「ふざけんな」
本当に急な罵りはやめてください。
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