検索窓
今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:24,679 hit

猫が3匹 ページ4

「ねぇ、Aちゃん」









「んー?どったの」









お昼休み、友達の真美とご飯を食べていると、突然真剣な顔で真美が私に話しかけてきた。









「Aちゃんさ、神代くんと仲いいの?」









「……は?」









真美のその言葉に、つい箸で挟んでいた卵焼きをポロッと落とす。









「な、何急に、ホントに」









「いや、もうすぐ神代くんが転校してきて1ヶ月じゃん?なのに神代くん、全然女子と喋ろうとしないからさ。けどAちゃんは、結構神代くんと喋ってるし」









「……あれがまともに喋ってるように見える?」









あれは喋ってるんじゃない、ただの独り言だよ。一回も言葉のキャッチボールを交わしたことがないんだから。ずっと言葉のラグビーしてるから。私が。









「ていうか、やっぱり神代くん、私以外の女の子とも喋らないんだ」









「そだよー、知らない?神代くん、女子には死ぬほど塩対応って」









「……というと?」









「私も実際受けたんだけどさ、神代くんの塩対応。なんか、どこから転校してきたの?とか聞いたら”貴女に話す義務はないので”ってすっごい真顔で言われた」









「……あー……」









物凄く安易に想像できてしまう。やっぱり彼のあれはデフォルトだったんだ。









「でも、男の子とは普通に話してるんでしょ?てことは、多分女の子苦手……とかなのかな」









だとしたら悪いことしたな、彼がただの性格の悪いやつだと思ってたから、嫌いになりかけてたけど。









「うーん、知んないけど、なんかA組の天馬くん?って人とは結構仲良いみたいだよ」









「へぇ、つーちゃんと?」









「……つーちゃん??」









「うん、つーちゃん」









そういえば、2年でクラス離れてから、あんまり喋ってないな。家近いからたまたま会ったときとかに挨拶はするけど。









フェニランでバイト始めたって聞いたし。また行こ。









「Aちゃん、天馬くんって子と仲良しなの?」









「仲良しっていうか、腐れ縁だよ。幼馴染なの」









「へぇ……!Aちゃんって、結構男子のお友達多いよね。……それでも神代くんとは無理なんだもんなぁ」









「うん、あれは無理。難易度高すぎ」









多分、彼とは一生仲良くなれない。

猫が4匹→←猫が2匹



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (169 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
345人がお気に入り
設定タグ:kmsr , prsk
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

音蘭 - こんな作品があるなんてびっくりしました!凄く面白かったです! (12月4日 23時) (レス) id: 05d9330194 (このIDを非表示/違反報告)
れーと - この作品最高です。大好きです。神作品をありがとうございます!!!!!!! (10月11日 23時) (レス) @page15 id: f8da97e70e (このIDを非表示/違反報告)
しずるちゃ(プロフ) - この作品が大好きです (5月24日 22時) (レス) @page13 id: ceaee015ba (このIDを非表示/違反報告)
赤坂(プロフ) - 面白いです!更新待ってます! (5月21日 18時) (レス) id: a636d9e24d (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - 更新ありがとうございますっ!!! (2023年4月22日 18時) (レス) @page13 id: cdedb7c8a1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:いのしし侍。 | 作者ホームページ:!?  
作成日時:2023年3月10日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。