猫が13匹 ページ14
「それでね、その後お母さんと買い物に行ったんだけど、そこで咲希ちゃんと会ってね」
「そうだったのか……!咲希もウキウキしながら話していたから、余程Aに会いたかったんだと思うぞ!」
「えへへ、そっか。咲希ちゃんに私も会えて嬉しかったよ、って伝えといて」
「ああ、任せろ!というか、良ければ今日うちで咲希に会うか?そう言うのは自分で伝える方が良いだろうしな」
「え、急にお邪魔して大丈夫?」
「勿論だ!Aなら、父さんも母さんも喜んで受け入れてくれると思うぞ!」
「そっか……ならちょっとだけお邪魔しようかな」
「ああ、待っている!」
久しぶりのつーちゃんと会話に花を咲かせている時、ずっと気がかりなことが1つ。
……まぁ、言わずもがな。
「………神代くん?」
「…………………………」
つーちゃんの横で、拗ねた子供のようにムスッとしている神代くん。私が来てからずっとこんな様子な気がする。
……そんなに私が嫌?まぁそりゃ、つーちゃんと2人の方が弾む話もあるだろうけどさ。
女の子嫌いらしいもんね。やっぱり私帰った方がいい?
「……ねぇつーちゃん、私やっぱりお邪魔だった?」
つーちゃんに近づいてそう聞くと、つーちゃんは大きな目をパチクリ、とさせた。
「む、何故だ?」
「いや、神代くんが不機嫌そうだから……」
「……あー、なるほど……」
「すまんA、気が付かなかった」と、つーちゃんは申し訳なさそうに頭をかいた。
「え、別につーちゃんが謝ることじゃ……」
「……いや、これに関しては俺の配慮が足りないところがあったな……A、よければ類に少し接近してみてくれないか?」
「へ?でも、神代くん女の子嫌いで……」
「大丈夫だ、恐らくそれで類の機嫌は治るはずだからな」
「……つーちゃんがそう言うなら……」
幼馴染の言うことだし信じてみよう、と思い、私は神代くんと触れ合える距離まで近づいた。
「えっと……神代くん?」
「……………っえ、あ、えっ!?Aさ、」
顔を真っ赤にして、そのままどこかへ走っていった神代くん。
「……え、これってアウト?」
「……いや、恐らくセーフ……のはずだ」
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音蘭 - こんな作品があるなんてびっくりしました!凄く面白かったです! (12月4日 23時) (レス) id: 05d9330194 (このIDを非表示/違反報告)
れーと - この作品最高です。大好きです。神作品をありがとうございます!!!!!!! (10月11日 23時) (レス) @page15 id: f8da97e70e (このIDを非表示/違反報告)
しずるちゃ(プロフ) - この作品が大好きです (5月24日 22時) (レス) @page13 id: ceaee015ba (このIDを非表示/違反報告)
赤坂(プロフ) - 面白いです!更新待ってます! (5月21日 18時) (レス) id: a636d9e24d (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - 更新ありがとうございますっ!!! (2023年4月22日 18時) (レス) @page13 id: cdedb7c8a1 (このIDを非表示/違反報告)
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