錬金術師4 ページ5
”・・・別に、格好つけなくてもいいんだよ”
あの後、寧々にはそう言われたけれど。
僕は格好つけているつもりなんてさらさらない。
勿論、Aに気になっている人がいるのは事実だし、僕が傷ついていないと言えば嘘になる。
けれど、それだけだ。
Aの気になっている人が、仮に僕とも知り合いで、尚且つ仲の良い人なら話は別だけれど、ただの何処ぞの馬の骨なら。
｢今からでも遅くはないだろうしね｣
｢類、少しいいか｣
自分の席で授業の準備をしていると、扉の方からそんな声が聞こえた。
｢おや、司くん｣
｢今日練習するショーについて、事前に話しておきたい事があるんだが、今大丈夫か？｣
｢ああ、勿論構わないよ。寧々は誘うかい？｣
｢いや、お前だけでいい。俺と類のシーンだしな｣
そうかい、とだけ言って、僕は司くんの話を聞く。
｢________というわけなんだが、類はどう思う？｣
｢そうだね、ここのシーンは__________｣
と、司くんが手に持っている紙を見ながら自分の意見を言っている最中、司くんが僕の顔をじっと見つめているのに気がついた。
｢・・・？司くん？｣
｢お、ああ、すまない。どうした？｣
｢いや、どうしたは僕のセリフなんだけど・・・。何かついているかい？｣
朝しっかり鏡を見てきたはずだけれど、と思いつつ、少し自分の顔を触ってみる。
すると、司くんが｢いや、そういう訳ではないんだが｣と少し口をもごもごさせたあと。
｢・・・類、何かあったか？｣
｢え｣
心配そうな表情で、そう言った。
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早くクライマックスのとこ書きてぇ・・・
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