センパイ。10 ページ11
｢白石、少しいいか｣
｢ん、どうしたの冬弥？｣
(・・・あ、青柳先輩と白石先輩)
廊下で話す2人と、それを遠くから見つめる私。
どっちが主人公で、どっちがモブかなんて、そんなの。
｢あ、イケメン先輩だ！隣の女の人は初めて見るけど・・・めっちゃ絵になるね、あの二人｣
｢マジだ〜。まさに美男美女って感じ｣
隣で楽しそうに話している2人に、愛想笑いも出来なかった。
だって、そんなの、だって。
ギュウ、と胸の締まる感覚を覚えて、少し苦しい。
｢・・・白石、杏先輩だよ。青柳先輩と1年生の頃から仲良しなんだって｣
それでも、何か喋らないと。親友に迷惑かけるのは嫌だから。
｢へぇ、白石先輩かぁ。・・・って、A？顔色悪くない？｣
｢うわ、マジじゃん！ちょちょ、だいじょぶ？うちら保健室ついてくよ？｣
｢はは、だいじょぶだいじょぶ、元気いっぱいだから！！｣
大丈夫。これはただの恋煩い。
ただの、見苦しい嫉妬。
｢念の為保健室行っとこうよ。何かあってからじゃ遅いし｣
｢それな！安全第一！！健康が1番！！｣
｢・・・じゃあ、お願いしようかな｣
ありがとう、とお礼を伝えて、3人で保健室へ向かった。
保健室の、真っ白なベッドに寝転ぶ。
布団を頭まで被って思い出すのは、青柳先輩と白石先輩の事。
｢・・・もし、あと2年早く生まれてたら｣
青柳先輩と同じクラスになって、席が近くなる事もあったかもしれない。
もしかしたら・・・もしかしたら、青柳先輩が私のことを好きになってくれて、恋人になれたかもしれない。
・・・私のことを、名前で呼んでくれる日があったかもしれないのに。
でも、現実は違う。彼が私を名前で呼ぶ日なんて、来ないんだろうな。
｢・・・なんで違うんだよ、バカ・・・｣
お願い、先輩。
私のこと、好きになってください。
歳の差とか、そういうのって関係ないと思いますから。
いっぱいいっぱい、可愛くなりますから。
きっと、愛しい存在になってみせますから。
｢・・・好きです、青柳先輩｣
早く気づいてよ、鈍感センパイ。
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もっち - 完結おめでとうごさいます！最後ものすごく感動しました！素敵な作品ありがとうございました‼︎ (4月19日 0時) (
レス) @page20 id: d0a454753e (このIDを非表示/違反報告)
唯奈(プロフ) - コメント失礼します｡私は冬弥君推しなのですが､最後彰人君が告白(?)したところで彰人君推しになるかと思いました!本当に素敵な作品でした｡ありがとうございました! (5月13日 13時) (レス) @page21 id: f339af5df8 (このIDを非表示/違反報告)
ｱｲヒビ - 完結していますが、初コメ失礼します。最後まで見て、すごく感動しました！最後のほうでは青柳に告白できなくて悲しい場面があり、その場面で泣いてしまいました。一番最後に彰人くんが告白(?)をしていて驚きました。この作品を作っていただきありがとうございました。 (2023年4月12日 1時) (レス) id: 8f1774081f (このIDを非表示/違反報告)
いのしし侍。(プロフ) - mさん» こちらこそご覧頂き本当にありがとうございます！！胸が締め付けられる切恋を目指しているので、そう言って頂けるのは本当に嬉しいです！！ありがとうございます！！m様の1番好きな楽曲を満足いただける形に仕上げられて嬉しい限りです！本当にありがとうごさいました！ (2023年3月20日 0時) (レス) id: 8d08b35300 (このIDを非表示/違反報告)
いのしし侍。(プロフ) - 優月さん» 最後までご覧頂き本当にありがとうございます！自分失恋大好きなんですよね(最低)脳内の東雲が勝手に動いちゃったんですよねぇ笑 続編考えてみますね！ありがとうございました！！ (2023年3月20日 0時) (レス) id: 744d616175 (このIDを非表示/違反報告)
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