家庭教師に恋する5秒前【東雲 彰人】

生徒が10人 ページ11

｢美鈴さーん！！！！疲れたー！！！！｣









｢手を止めるな働け｣









｢美鈴さんの鬼め｣









｢クビにするか｣









｢嘘です精一杯働かせていただきます手が千切れるまで動かします｣










今日は本業であるケーキ屋さんで働く日。最近家庭教師の方が本業になりかけているがその辺は置いておこう。












私が働いているケーキ屋さんは、高校の時に出会った先輩が立ち上げたお店で、すごく融通がきく。










コネとかじゃなくてちゃんと実力で選ばれたから！！！！










最近サボりがちだったので、今日はとことん働かせる気だ。鬼め。でもクビにされたら困るので黙っときます。











｢久しぶりに東雲くんに会わないから心が安らぐ・・・｣









｢誰？東雲くんって｣










｢私が今教えてる生徒なんですけど〜・・・聞いてくださいよ美鈴さん！その子まじで________｣










｢ここ！テレビで紹介されてたのよ、チーズケーキが美味しいって！｣










｢分かったから、自分の荷物くらい自分で持てよ・・・｣









｢・・・・・・・・・・・・・あれ？？？？？？？｣










カランカラン、と扉のベルを鳴らしながら入ってきたのは、茶髪の可愛らしい女の子と。









｢いいから、さっさとケーキ選びなさいよ。仕方なく彰人の分も奢ってあげるんだから｣









｢なんで上からなんだよ、自分から提案してきたくせに・・・｣









たった今会話に出てきたばかりの、問題児だった。

生徒が11人→←生徒が9人

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す