恋愛対象は恋のキューピット【神代 類】

矢が22本 ページ25

｢・・・え、私？｣









自分の名前が出てきたとこに驚いて、つい東雲くんを見てぱちくりとしてしまう。











｢俺にも聞こえましたよ、Aさんって言いましたね｣









2人で驚きながらも、神代くんと椎名さんの会話に意識を集中させた。










｢Aくんと？そうだね、仲良くさせてもらっているよ｣









｢なんで急にー？前まで全然話してなかったよね｣









｢もしかしてー・・・好きとか？｣









椎名さんのストレートな質問に、つい私の体が固くなるのを感じた。









｢随分とストレートに聞くんだね。そうだよ、僕はAくんが好きだ｣









｢・・・顔赤くなってますけど｣









｢うるさい・・・！！｣









やはりいつまで経っても"好き”っていう言葉には慣れなくて恥ずかしい。



















｢・・・へー、そう｣









きっぱりとそう言い切った神代くんを見て、椎名さんがつまらなさそうにストローをクルクルし始めた。









｢でもさー神代くん、知ってる？｣









一変。先程のような猫撫で声とは打って変わって、嫌味ったらしい声で椎名さんはこう言った。









｢_______Aさんってさー、めちゃめちゃビッチらしいよー？｣

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