Byいのしし侍。 ページ11
｢青柳くん。この前オススメしてくれた本なんだけど・・・｣
｢ああ、A。どうだっただろうか。今回こそはおもしろ______｣
｢やっぱ微妙だった。なんか心情とかも複雑すぎて難しかったし、あんまり登場人物の背景とかも分からなかったし｣
｢とりあえず返すね。ありがとう｣と言って青柳くんに本を返す。
私は本が好きだし、青柳くんも本が好きだと言う噂を聞いたから少し前からオススメの本を借りてるんだけど。
・・・正直趣味が違いすぎてなんにも刺さらない。いやまじで。
青柳くんはミステリー系が好きらしいが、私は恋愛ものが好きだ。ドロッドロの。三角関係とか。
最初借りた時は感想を言うのを躊躇ったが、嘘でも"面白かった"なんて言ったらこれからも貸してくるだろうと思った私は、正直に感想を言った。
そしたら青柳くんの何かを燃やしてしまったらしく、感想とか関係なく本を貸してくれるようになった。
一応貸してくれたものは全部読んでるんだけど・・・1個も刺さったことないんだよね。感想言う度に目をキラキラさせてる青柳くんには申し訳ないんだけど。
｢やはりか・・・まぁ、仕方ないな。また今度オススメの本を貸すとしよう｣
｢・・・あのさ｣
｢なんだ？｣
｢なんで青柳くんは、そんなに私に本を貸してくれるの？｣
趣味が合わないから、会話が弾む訳でもないし、毎回自分の好きな本を貶されているようなもの。
私だったら1回ぶっ飛ばした後縁を切る。絶対に。
｢何故・・・？俺の好みを知って欲しいから、と言うのもあるが・・・｣
そこまで言うと、青柳くんはニコッと柔らかく笑い。
｢趣味は違えど、Aと共通の趣味があるのが嬉しくてな。もっとAと、たくさん話したいんだ｣
そう言って私の手を握った。
｢え、ちょ、なんで手｣
｢これからもよろしく・・・という意思表示、だろうか｣
｢そっか・・・。えへへ、こちらこそよろしくね｣
私も笑い返して青柳くんの手を握った。
いいお友達ができて良かったな、なんて。
後から入ってきた草薙さん
｢・・・え、あれで付き合ってないの、あの二人｣
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まじネタ無さすぎて更新遅れました。ほんとすみません
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