出逢えた1 ページ3
「死ぬとグルグル巡らせろ。俺の名は妓夫太郎だからなああ」
鬼が鎌をなげ、その鎌が屋敷を突き破って外に出る。
そして、回転して戻ってきたのがわかった。
戻ってきた先には、
「・・・・危ない!」
「A!」
「はい!!」
「妬ましいなぁあ、お前ら本当に。いい男と女じゃねぇかよ。なあぁ」
「人間庇ってなぁあ。格好つけてなぁあ。いいなぁ」
「そいつらにとってお前らは命の恩人だよなあ。さぞや好かれて感謝されることだろうなぁあ」
「いや、あんたが殺そうとしたんでしょ」
何勝手に殺そうとして守ったら妬んでんの。自分勝手すぎだろ。
「まぁな。俺は派手で華やかな色男だし当然だろ。女房も三人いるからな」
「宇髄さん!?」
ぎょっとして宇髄さんを見る。なんで火に油を注ぐような真似を・・・!!馬鹿か!!やっぱただの筋肉ゴリラだ!!
「お前女房が三人もいるのかよ。ふざけるなよなぁ!!なぁぁぁ!!許せねぇなぁぁ!!」
それは宇髄さんが悪いしやっぱり鬼になっても怒るのは女性関係なのね。そこは変わらないのね。
「てことは、お前が一人目の女房ってことかぁあ?許せねぇなぁぁ!!お前ら幸せそうで、妬ましいなぁぁ!!許せねぇなぁあ!!!」
なんか巻き込まれたんですけどなんで????
"血鬼術 飛び血鎌"
「・・・!」
物凄い数、庇いきれない可能性がある・・・!
私より確実に戦力のある宇髄さんに戦ってもらいつつ、私が庇うか?いや、上弦の鬼相手にはきっと、私みたいな雑魚でも必要なはず。でも、人が・・・!!
「落ちるぞ、A」
「え?・・・・ぅわっ!!!」
小声で宇髄さんにそう言われたかと思ったら、大きな音と共に下へ落ちる。
そうか、下に降りれば逃げ道は必ずある。鬼からの攻撃も交わすことができる。
え、案外頭いいんだな、この人
「逃げろ!!身を隠せ!!」
「はっ、はい」
これで安心、はできないよね。
「逃がさねぇからなあ。曲がれ、飛び血鎌」
上から血の味がして、ぱっと顔を上げると、
「・・・!宇髄さん!!上!!」
390人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ