裏切り28 ページ30
甘露寺「・・・ごめんなさい、勝手に聞いちゃって・・・。包帯を買いに来たら、話し声が聞こえたものだから・・・。」
「・・・そうか。」
聞かれたからと言って、甘露寺が俺の味方になってくれるのではないか、等と言う無駄な期待は湧かない。
一度罵声を浴びせた相手を、直ぐには信じられないものだ。
甘露寺「・・・その、冨岡さん。」
・・・声が震えているな。
「・・・如何した。」
甘露寺「・・・ごめんなさい！」
「・・・！」
「・・・顔を上げろ。」
こんな所を誰かに見られたら、また勘違いされてしまう。
甘露寺をいじめるな、と。
甘露寺「・・・さっきの話聞いて、冨岡さんが、本当はいじめられていた側だったなんて・・・。私、何も見てないのに、何も知らないのに酷い事・・・。」
「・・・良いんだ、甘露寺。(気にするな。)」
甘露寺「・・・でも・・・。」
「・・・人間というのは、(不確かな情報で人を追い詰めてしまうものだ。)自分の見たもの聞いたもののみを頼りにして、信用して。(だから、仕方ないんだ。甘露寺が高松側に行ってしまった事も。)」
見たもの聞いたものを信じ込む。一度悪いと決めつけた者の意見は、絶対に信じない。正義だと思っている者の意見のみが通る。
・・・だから皆、嘘もすぐに信じてしまうのだ・・・。
自分が、間違えていると思わない為に。正義を貫く為に。正しいと思い込む為に。
甘露寺「・・・そうですよね、私、自分の聞いた事だけが本当だと思い込んで・・・。冨岡さんを悪いと決めつけて・・・。」
「・・・甘露寺。誰にでも勘違いや間違いと言うのはあるものだ。」
だから、仕方ないんだ。自分を責めてしまうのは、一番駄目だ。
甘露寺「・・・私、これから如何したら・・・。」
「・・・(高松側に)つくんだ。」
甘露寺「え・・・？」
高松側には、伊黒もいるだろう。この2人は確か、親しかった気がする。
「・・・俺の事は、もう気にするな。俺の方に来れば、(甘露寺まで標的になってしまう。)甘露寺まで、罵声を浴びせられる可能性がある。」
Aも守れないのに、甘露寺も守れる訳がない。仲間は、皆俺が守らなければならないんだ。
甘露寺にも何かあれば・・・。Aは近くにいたから守れただけ。事前に聞いていたから守れただけだ。
甘露寺「冨岡さん・・・。」
そんな悲しそうな、辛そうな顔をするな、甘露寺・・・。
「・・・失礼する。」
甘露寺「待って、冨岡さん！」
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夜宮 - この作品大好きです！！頑張ってください！！！ (2021年1月5日 13時) (
レス) id: c4c364176c (このIDを非表示/違反報告)
焙じ茶 - あらあら、高松くん自分が何したか分かってるんでしょうか。(黒笑)冨岡さん推しなのでこの作品面白かったです！更新頑張って下さいね、応援してます！ (2020年12月19日 20時) (レス) id: 0167f82c96 (このIDを非表示/違反報告)
ランデブー - ………(^ω^) 氏ね。いや…はよ天に召されろ。貴様は地獄行きだ。君は自業自得という言葉が一番似合うと思うんだ！ (2020年12月19日 18時) (レス) id: db2eb7a25e (このIDを非表示/違反報告)
ランデブー - 見れば見るほど高松が憎くて仕方ないんだよなぁ！え？落ち着けって？何を言ってるの！私は至って冷静だよ…？(^ω^) (2020年12月19日 18時) (レス) id: db2eb7a25e (このIDを非表示/違反報告)
ランデブー - 尊い冨岡さんに何をしてるんだよこいつは！あんまり調子に乗ると○すよ…？(((黒笑 (2020年12月19日 17時) (レス) id: db2eb7a25e (このIDを非表示/違反報告)
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